旅人、覚書。
行くべきかどうか、非常に迷っていた、イベントが、ある・・・。
千葉県勝浦市の、<ビッグひな祭り>。
例のニュースで、状況が状況だが、(注1)
が、しかし・・・
名物のひな壇飾りは、やっぱり一度、直接、観たい・・・。
思いきって、えいやっ!と、
案内もろくに読まずに、
総武線と外房線に乗って、行ってみた。
片道1280円の、千葉乗り換え、安房鴨川行き、各駅停車。
約3時間弱の、道のり。
そして・・・。
午前11時頃、JR勝浦駅のホームへ降り立つ。
途端に、びっくり。
ホーム屋根の鉄柱、一本一本に、青竹が据え付けられ、
竹取物語のごとく、各4体ずつ、様々なるひな人形が、入っていた。
これは、相当、力を入れてるな、と直感す。
駅舎に上がると、早くも、見事なる、雛壇一式が。
切符売り場には、赤や白の飾りが付いた、
七夕のごとき吊るし飾りが、幾つも・・・。
こうした飾り付けが、数多くの雛人形や雛壇とともに、
街中の商店街や民家・住宅に、道々、一杯、飾られていたのだ。
交差点にも、ひな壇があって、
魚屋にも、肉屋にも、本屋にも、
ケーキ屋・床屋・郵便局・銀行キャッシャーにいたるまで・・・。
山の上の、市役所ロビーにも、ひな壇がある。(注2)
しかし、これはまだ、序の口。
商店街の向こう、
神社の急勾配な石段に、
何やら赤い、線のようなものが・・・。
縦に長~い、レッド・カーペット。
さよう、すべての段に、上から下まで、お雛様飾りが・・・!
社務所の前は、観光客や写真家が集まっていて、撮影会状態に。
ここで飲む甘酒は、うまい。
海岸の、勝浦漁港近く、
黄金風呂で知られる、ホテル別館の隣には、
メイン会場の、コンクリートの公民館がある。
その中の階段と廊下を、順路に沿って歩く。
地元保育園の、紙製手作り雛の部屋や、
昆布汁?の、仮設食堂、
酒粕の販売所などがあって、
2階の窓から、海が見える。
そこの廊下にも、お雛様。
そこから、下のホールへ降りると・・・
四方を、長く大きいひな壇に囲まれた区間が。
とにかく、すごい数の、
雄雛、雌雛、三人官女や、五人囃子や・・・・圧巻。
赤い、花の乱。
そこの一角には、
地元の水産系高校生が、「赤い鱗を文字状に、移植した」と説明している、
小鮒のような金魚の、水槽が。
確かに魚達のわき腹に、BIG、カツ、ウラ、などと文字が・・・。
さすがは漁港の街、と軽いカルチャー・ショックを、受ける。
更に、奥の舞台ホールには、
3年前に作られたという、
ちょっとした人間大?の、更に大き目の雄雛・雌雛が、
やはりちょっと大き目の、従者達とともに在り・・・。
もう、やられた。クラクラしてきた・・・。
とにかく、街中がこの状況で、総出で盛り上げている。
いやあ、たいしたものなり。
これだけ、沢山見たらば、
当分、「大奥」のドラマは、観る必要が無さそうだ・・・
と、つぶやいてみる。
市立図書館と、寺の門の境にも、
勿論、金屏風付きのひな壇が。
人々は、思い思いにポーズをとり、記念撮影をしている。
屏風に斜めに陽が当たる、この光景を眺めていると、
なんとなく、小さな京都気分に。
頭の中に、「必殺仕置人」のサブテーマ、「やがて愛の日が」が聞こえてきそうだ・・・。
と、それは小生だけか?
図書館内では、江戸・明治期から現在に至るまでの、
様々な雛飾りが展示され、
まるでタイ映画の、ミニチェア状態。
しかも、埼玉の鴻巣から招かれた、壮年の男女人形職人が、
客人たちの目の前で、人形の髪を結い、組み立てを実演中。
なかなか、珍しいものを見れた・・・。
遅い昼食の、バーガー等を食みつつ、
夕刻、17時頃まで、市内を散策す。
不思議な充実感を携えて、
千葉行きの各駅停車に乗り、
ゆっくりと、帰路につくのだった。
以上。
[刺客人マキ・拾「峠に花の乱、やがて愛の日が」]の続きを読む
スポンサーサイト
- 2008/03/02(日) 21:05:47|
- 小旅行
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0