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シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

ハナコス・9「雪子姫は、どこどすか?」

竜の、日記。


実は・・・もう1件、訪問したんだ。

豪雪降りしきる、土曜の夜、20時半頃。
渋谷のバー「窓」での、ミニミニ自主上映会。
<NINE PLANETS>主催、<Short film show>。

普段あまり通らない地域な上に、大雪の中の旅で、
次第に、これは忠臣蔵か、桜田門外か、
226か、八甲田山か?のごとき、困惑の心境に。
道に迷ってしまい、到着が30分位、遅れてしまった・・・
2本、観れなかったのが、残念だった・・・。

それとあの時間、すぐ近くの往来で、ドカ雪の中、
何かドラマのロケをやっていて、交通整理中だった。

雪がものすごくて、誰が居るのか、よくわからなかったが、
上映会場や、周囲の証言からすると、
おそらく、「1xxxのxx」あたりであろうか?
このような天候の夜にも、撮影強行とは、
出演者も、スタッフの方々も、大変なお仕事だ・・・。
苦労は、報われただろうか?

バーは、都会の片隅にポンと置かれた、
エアポケットのような、こじんまりした店だった。
この日の客層は、20代男女が多い。
中途来場者も、結構、いた。

後方の座席がふさがったので、
前のスペースに、カラーのビニール板を敷いて、
座れるようになっていた。
上映は、プロジェクターから直接、壁に投影されていた。

さて、幸いにして観る事ができた、4本の作品とは・・・。

武子直樹監督「フト気付く 女はいない」:

男と女、2人のみの出演。
編集のリズムが、三味線のリズム、というのがユニーク。
男がくねくねと、動くさまが、おかしい。

鬼木陽介監督「くおりあ」:

ほぼモノクロ、都電車内ロケ。
短い乗車中、青年が出合った女性は、
なぜか、小学生時代の彼を知っていた。
どうも、タイムトラベル?してきた、母らしい・・・。
ちょっと、心がほっとする、お話。


秋山寛香監督「山田さん」:

彼氏の様子が最近おかしい、
私と離れて携帯で話してる・・・と、怪しむ彼女。
電話で言ってる、
茶髪でかわいい、「山田さん」って、誰・・・?
と、疑心暗鬼。
わかってみれば、なんとまあ・・・。
これ、映画文法的に、反則だよ~!
それに、ドカベンじゃ、ないのかよ~!
(あったり前だ!の声・・・)

ヒロインの、不安でいらいらしている様子が、よく出ている。

なお、この作品のテーマソングは、
「特異なカップル」テーマソングの3人組、<チャンベビ>が歌っている。



土谷洋平監督「写真の少年」:

渋い?父親のカメラを、こっそり借りて、
外で風景を撮ってくる、少年。
勝手に遠出して、母に叱られて、
部屋の扉の向こうにいるらしい、兄と会話する。
「子供って、大人みたいに出来ない事、あるんだよな・・・」

本当にそうだよな、自由なようで制限多くて、
やっちゃいけない事が、多くて・・・。
人はやがて大人になって、それを普段は、忘れてるんだけど。
ちょっとだけあの頃の、童心に返る、風景写真画集。

真夏のロケシーンが、明らかに多い。
しかし、外は大雪・・・。

夏休みの只中に、
「暴れん坊将軍」の正月放映回の、再放映を観ているような、
奇妙な気分。
でも、半年後の気候を思い浮かべつつ、雪景色を観るのも、
案外、オツなものかも・・・。
って、前にもそんなこと、書いてたような。


以上。





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  1. 2008/02/11(月) 12:05:33|
  2. インディーズムービー
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ハナコス・8「へえ、観客でおます」

秀の、日記。




日曜午後、17時過ぎ、調布駅前。
はるばると、またも来てしまった、
「第5回 おかしな監督映画祭」、夜の部。


これまでも、3人の女優、
里見瑤子・水原香菜恵・間宮結を主演にした、
短編映画群を、発表してきた映画祭だが、
今年はさらに、天正彩なる女優が加わり、主役は4人となった。

さて本年度は、風・林・火・山の、4つのテーマにて、
各監督が、10分間の映画を作り、発表するという趣向。

それらとは別に、作品と作品の合間に入る映像、いわゆるアイキャッチも、
風・林・火・山をテーマに制作された。
(・・・はずだが、実はよくわからないものも・・・?の声)

さらには、会場内の観客(というか、殆どが各作品の関係者だが・・・)に、
配布された投票用紙による、作品人気投票・集計を実施、
夜の部上映終了後に、各賞とともに1位と2位を、発表する。

アイキャッチ・シリーズ後半の、吸血鬼バーの4話ドラマが、
特に面白かった小生は、
投票時に一時、困惑したのだが・・・。
あいにく、投票の対象外なので・・・。
山梨ネタや、時代劇人物ネタ(上杉鷹山とは、渋い!)、
<違いがわかる大人の>シリーズなども、
ちょっとユーモラスだが、
吸血鬼のが、一番、おもしろすぎた・・・!


さて、本編はなぜか、山~林~風~火の順に、上映された。

<山>

前田万吉監督「母の小言」:間宮主演

かつて父母が上った山道を、
今、息子夫婦が上る、
という、小さなエピソ-ドを描く、小品。


宮野真一監督「サトミとヨーコ」:里見主演

里見瑤子が、ある日テレパシーでつながった、
山育ちの、海に憧れる、あっけらかんとした女・サトミと、
海辺でジュースを売る、静かなる女・ヨーコの2役を、
演じ分けるための、芝居。
なぜかラストで、2人は直接出会わず、すれ違う。
海に向かう女、見送る女・・・。夕日が美しい。


森山茂雄監督「小さな山」:水原主演

舞台役者の女優が、酒場で呑んでいたときの発言が元で、
一緒に居た舞台仲間の男性達によって、
車で故郷の妹の家まで、里帰りに行くことになる。
そこには、妹に預けたままの、幼い子供が、元気に暮らしていた・・・。

というだけの話だが、どこか微笑ましい光景が続く。
いい仲間と、家族に、恵まれている女優のようだ。
劇団仲間役の一人で、PGの瀬川氏が出演。


浅井康博監督「だら~Life is story~」:天正主演

ドキュメンタリー。
最初のうち、何の解説も無く始まったため、
画面中の子供たちとヒロインが、何ではしゃいでいるのか、よくわからなかった。
観ているうちに、どうやら、夏の合宿みたいな、
山での生活体験での日常を、記録したものらしいと、わかってくる。
皆で、わいわいやっている様子が、とにかくも明るく、楽しそうに見える。


<林>

かわさきひろゆき監督「腐乱賢博士と花嫁」:天正主演

タイトル通りの、白黒サイレント映画。
特別に、女性弁士つき上映。
田舎に来た探偵青年と、
女中らを殺して墓から心臓を奪い、
死んだ最愛女性の蘇生手術に利用する博士の、対決。
まるきり、戦前の活弁映画そのままな、世界。


麿監督「スマイル」:里見主演

教会の聖堂内に入った青年、中で一人の女性に出会う。
ひんやりした空気の中、
いかにも男女ドラマらしい、ややクールな台詞のやりとり。
2人きりの対話が、音楽入りで、
往年の米・仏映画のごとく、進む。
結構、引き込まれる。
驚きこそないが、ムードあるドラマの、良きお手本ではある。


大高正大監督「待ち伏せ」:間宮主演

約10分間で、2時間サスペンス並みの筋と展開を、
一気にすべて見せる、という暴挙。

本筋は、比較的まじめで、
家族の仇を討つための行動しか考えない、ベテラン中年刑事が、
彼を愛する女性刑事に、ブレーキを掛けられて、
叱られたり、縛られたりしつつも、
復讐の相手に、迫ってゆく。

で、これを相当、ハイテンポでやってのけた作品。
切ない悲劇のはずが、スピード展開のせいで、
とんだドタバタ喜劇と化す・・・!
最後の最後まで、まずは、笑わせる。


荒木憲司監督「科学ガンマン」:水原主演

河川敷に、家出中らしい女子高生と、
空とぶ?タイムマシンを操る博士らが、現れる。
彼は、「君を、未来から来る科学ガンマンが、狙っている」と予告し、
助けようとするが・・・。

明らかに、「タイム・トラベラー」や「時をかける少女」の線に、
「ターミネーター」シリーズを加えた筋なのだが、
ロボット刺客が、なんともチャチで、失笑。
正しく、シネマ秘宝館のようだ・・・。

一同の周囲をぐるりと撮る、思わせぶりなキャメラも、
何のためにやっているのか、さっぱり、わからない。
面白いには面白いが、同時に脱力感をもともなう、珍作。


<風>

今泉力哉監督「灰とシーツ」:間宮主演

女性経験を話す、男性3人組。
たとえば、こんな話があるんだけど、
と一人が語り出したのが・・・奇妙な話。

住居ビル屋上の、掃除バイトに来た2人組、
その一人が、ここはかつて、家庭教師がいて、来ていた場所だ、と告白。
そこである女性と、初めてのセックスをしたのだ、と・・・。
ところがそこへ、当の女性が現われ、ばったりと再会し・・・。

そりゃ、男としては決まり悪くて、恥ずかしいよなあ・・・と。
今泉監督らしい、えぐさに、苦笑させられつつ、
どこか微笑ましくも、見えるのだった。


世志男監督「風雅~fuga~」:天正主演

ある、愛の形を示す作品。

主役女性は、バーで働いている。
事故で身障者になった兄を愛していて、
介護をしつつ、セックスをも、する・・・。

そうとは知らぬ、バーのある男性客が、
惚れて接近、ついにはプロポーズ。

そして、結末の時が、来た・・・。
なんとも、いたたまれない、別れ。
つらいぜ、男よ・・・。


水上竜志監督「恋のかけら」:里見主演

ホームレスの老人、突如、同居者が出来る。
ワルっぽい男から、「こいつ、やる・・・」と、
金とともに置いていかれた、女。
口を上手くきけないが、ゆっくりゆっくり、しゃべる。

しばらくは戸惑いつつも、一緒に過ごしていたが、
やがて、当の男が又、突然迎えに来て・・・。

老人役が、やや前衛的な、芝居を見せて、
里見とともに、哀しみを表現、目立つ。


RANKO監督「レモンの風」:水原主演

男女が、同居時代最後の夏を過ごし、秋に別れて・・・という話。
時折、一行程の、当人達の心情を示す文面が、写る。
文芸クラブでの、女性の師匠男性が、観察と文芸表現?を面白がり、
こじれかけた2人の居る後ろから、
演出でレモンを階段からころころ、転がす・・・

というアイデアは悪くないのだが、
絵になってみると、割に地味に。

それならばいっそ、黄色い紙吹雪や、花吹雪を、
後方と手前に、わ~っと、乱舞させて、
後ろの文芸クラブの2人を、黄色い黒子服姿にして、
黄色い扇子で、あおいで、
黄色い乱舞の渦を、
そのまま秋の、銀杏の落葉に重ねて、つなげて、あの一行を・・・
という位、思いっきり目立つ美を、演出してみては、どうだろうか?

映画の肝、ヘソにあたる山場では、
もっと大いに、フィクション映画ならではの盛り上げに、腕を振るっていただきたい。
「甘い生活」の変な魚、「陽炎座」の歌舞伎的美術、
などなどを参考にされては、いかがだろう?


<火>

若林立夫監督「NAVIGATOR」:天正主演

大金横領をやって、ばれて捕まって、
金を貢いだ男に逃げられて、
出所後ついに、死を選んだ女・・・。

だが彼女は、天国と地獄のはざ間にある、
煉獄ともいうべき世界に、居た。

そこでは、彼女を天国へ導こうとする<天使>と、
彼女を地獄へつれて行こうとする<悪魔>が、
格闘技で、バトルしていた・・・。

さらには、どちら側でもない、ゲイっぽい男が、
「あなたは、まだ生き返れる!」と、現世へよみがえる事を、勧める。
さて、3方向から選択を迫られた、彼女の決断とは・・・?

カラテ・アクション調の天使と悪魔、
という、斬新な発想と、演出の豪快さが、なかなか、おもしろい。
眼鏡の主人公、おびえっぷりが、上手い!



広正翔監督「マンリョウ」:里見主演

仲の良い友達、3人組。
女1人、男2人。
女だけ、宝くじで大金が、当たった。

で、女だけ、当たりくじ持って、
逃げようとしたら・・・捕まった。

で、女と宝くじの金をめぐって、争いが勃発。
妙な上半身裸の、レフェリーも現れて、
ついに決闘が、始まった・・・。
という、ドタバタ喜劇。

いつのまにやら、宝くじの話がすっとんで、
女の持っていた、ペンギン?キャラの行方の話にすり替わっている。
ゆえに我、苦笑す・・・。


いずみよしはる監督「彼のコトバ」:間宮主演

朝からなぜか、不運なトラブル続きで、クサっている女性。
通行人にからまれたり、上着を汚されたり、
まったく、ろくなことがない。
とどめの一発は、3ヶ月も音信不通の、彼氏との別れ・・・?
と思いきや、反則的に、予想外すぎる結末が・・・!
誰が予測できようか、これを・・?!
と、笑う。


松野宏昭監督「UNPLUGGED」:水原主演

画面が暗く、抑え目。

かつて、彼氏を若いジャージ青年に、刺殺された、不運の女性。
その住むアパートへ、
警察から逃走中の、別な女性がやってきて、
彼女を縛り、拳銃を取って、立てこもる。
「なぜ、その男に復讐しない?」と、しつこくけしかける、その女。

やがて、その犯人青年は、あっさりと見つかり、
女性達は、河原で全てのケリを、つけようとするが・・・。

説明台詞を、極力省いて短くし、抑制した中での、緊張感が、たまらない。
女性版、ハードボイルドとしては、まずまず出来のよい、佳作。
ラストの、ゆれる水面に映った人影が、奇妙な余韻を残す。


技量安定、かつ、バラエティーに富んだラインアップを、堪能す。
この夜も、授賞式と打ち上げに残って、参加の後、帰宅す。


以上。
  1. 2008/02/11(月) 02:50:39|
  2. インディーズムービー
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ハナコス・7「はるばる、おいでやす」

鉄の、ぼやき。


ピンク映画、埼玉県の殿堂、
大宮オークラが、今月17日までで、閉館だってよ・・・。
今まではちと遠いんで、行った事はなかったんだが、これは残念だな。


で、監督特集で、土日に舞台挨拶があるらしい。
それゆえに、はるばる、この劇場を、見に来たのだ・・・。

大宮駅東口周辺を、散策。
初めて見る町の、なにげない通りや、
アーケードの風景などが、なかなか、おもしろい。

銅像のある東口から、すぐ前の通りを、
北の方向へ4分ほど行った先の、左に折れた目の前、
ひっそりとした街角の中に、大宮オークラの看板は、あった。
すぐ隣の1階が、ゲイシネマの、大宮オークラ小劇場。
ここも、17日で閉館だとか。

ピンク映画の受付とロビー、スクリーンは、階段を上がった2階。
階段の途中に、一部の主要人気女優の、写真展示がある。
3人ぐらい、わかる・・・。

自販機で、1500円の切符を買い、
受付で切ってもらい、ロビーへ入場。
映画は既に、始まっていた。
20人から30人位の、
白髪交じりの中高年男性、女装男性、一般女性など、
幅広い層の観客が、常時、座っていた。

休憩時間、明かりが点灯すると、
何というのか、懐かしさが、こみあげてくる。

そうだ、このピアノ上の曲がった屋根、
木造りの舞台や、茶色の内装は・・・

亀有名画座。
両側の壁は若干違うが、
それ以外は、雰囲気がとても、近い。
よく似ている。
あの頃の感覚が、よみあげってきたようだ。
やっぱり、来てみてよかった。

さて、上映プログラムだが。
80年代から90年代の、なつかしの作品が多い。

初めて読む人には、毎度馬鹿馬鹿しい?タイトルかもしれないが・・・
あれはあくまでも、営業用に後から付けられた配給タイトルであり、
作品によっては、内容や脚本タイトルとは、まったく別物だったりするので、
くれぐれも、ご油断なきよう・・・。
一度観たものもあるようだが、あえてそのまま、紹介。


土曜プログラムは、<山崎邦紀監督セレクション>3本立て。

「愛人秘書 美尻蜜まみれ」:

バリバリの、青年ワンマン実業家、
シビアな競争社会での激闘論者、
リストラ御用、軍隊式訓練導入・・・。

その分、敵も多く、棒術使いの女刺客が年中、襲って来る。
そこで雇っているのが、
<僕>言葉を無機質に話す、
中国服の、女ボディーガード兼秘書。

社長宅では、バレエの練習、
でも一人になると、宇宙へ向かって、
「この星の人間が嫌いだ・・・早く、助けに来て・・・」とぼやく。

一方、兄の社長と同居する弟は、気弱で優柔不断、
出来ることなら、卵のように生まれ変わって、自分を変えたい・・・と、
ベッドを共にする女にもぼやく日々。

やがて、この人々に、ある心境変化の季節が、訪れる・・・。

尻に卵を突っ込むなど、
変な弱気治療法が、のんきな感じの、エロスシーンあり。
アクションとしての、迫力はいまいちだが、
SFと女カラテ映画がミックスされていて、
両方好きな人には、ちょっといいかも?


「視線スト-カー わいせつ覗き」:

女性精神医学者に、半ば観察・研究の対象として、診察を受けている、男。
伯父の遺産として、屋敷を一つ、相続した。
で、よせばいいのに、各部屋に盗撮ビデオカメラを設置、
部屋を貸した住人たちの私生活を、丸覗き・・・。

それを、伏せたまま、
一人の女性と、直接に接触をする彼。
だが、やがて住人たちに、すべてがばれて・・・。
結局、男はすべてから、自らを開放する道を選んだ。

住人の、妙な茶髪クリスチャン・コンビも、
ちょっと妙な生真面目さで、存在感あり。
説明台詞が、ちと多くて、
ピンク枠としては、やや固すぎる印象も・・・。


「淫女乱舞 バトルとわいせつ」:

ピンクの天敵?エイズ対策のSF話。

医学界を追放され、助手と独力で、エイズ対策ウィルスを発見する博士。
だが、落雷の影響で、変化したウイルスにかかった助手が、急死。
なんと、感染後一週間以内に、
未感染の誰かとセックスしないと、死亡するウイルスだった。
(そんな、むちゃくちゃな・・・ありえねえよ・・・!の声)

既に感染していた医師は、感染症状の進行で、
脳内に、サルの鳴き声が、響くようになる・・・。

かくて、風邪を他人にうつして治ろうとするがごとくに、
多人数の間で、バトンタッチ・ウイルスの順繰り感染とSEXが、
状況説明をする、博士の携帯電話とともに、次々と、リレーされてゆく・・・。
(劇とはいえ、まだ、エイズの原因が、
よくわかっていなかった頃に、制作されたのだろうか・・・の声)

となれば、当然、
最後の人物が死んだら、すべてが終わるはずなのだが。
最後の3人で、にわかに様子がおかしくなり、皮肉な決着が・・・。
いくらなんでも、そんなアホな。脱力・・・。
出番が遅い、里見瑤子が、救いだな。


日曜プログラムは、<加藤義一監督(X岡輝夫脚本)セレクション>3本立て。

「痴漢電車 ゆれて密着おしり愛」:

痴漢しつつ遊び人してる、兄貴分と弟分。
ある日、引退した近所の金持ち親父さんが、
弟分に、「息子にならないか?」と誘ってくる。

妻・長男・長女役を募って、擬似ファミリーを結成、
長男は嫁を呼び、一家共同で新生活を始めたが、
お父さんの持参金は見つからず、
弟分は長男役になじみ始め、
残された兄貴分は、やきもき・・・。

擬似家族ゲームの、ピンク版コミカル・ホームドラマ。
妹役が、長男役より、明らかに年上なのが、苦笑。
昔の松竹喜劇あたりで、やりそうなお話。


「スチュワーデス 腰振り逆噴射」:

金持ちの、条件イイ男性を、
一日も早く選んでゲット!することしか頭にない、
合コン命の、スッチー(後のフライト・アテンダント)と、
医者の友人で自動車修理工の青年との、つかのまの交流。

偽者医者を演じてまで、彼女と触れ合おうとする青年には、
ある哀しい理由が、あった・・・。

故・林由実香嬢が、珍しく、修理工助手役で、
かいがいしくも、ボーイッシュな魅力を見せる。
運転手姿も、意外に似合っている。

しかしまあ、この主人公の合コン相手や、モーションかける相手たるや・・・
医者に、弁護士に、アラブの石油王に、映画俳優に・・・
かつて言い寄っていた、つぶれた大銀行の男にストーカーされても、懲りない・・・。
あんた、節操無しかい!
ええ加減にせえや!もう、勝手にせい!


「絶頂スクープ 生出しレポート」:

これが今回、一番おもしろい。
某民放テレビ局をイメージさせる、
女子アナウンサー業界の、成り上がり物語。

ある先輩女性アナウンサー・Aにあこがれる、
深夜でバラエティ要員活動中の、新人女子アナウンサー・Pが主人公。
報道カメラマン男性のQと、同棲中。

ある日、男性プロデューサー・Gから、
色じかけでニュース番組アンカーの座を得ようとした、
先輩ベテラン女子アナウンサー・Fが、屋上から転落死。
屋上で彼女と喧嘩し、もみ合っていたのは・・・
アンカーを目指していた、A。

偶然、現場を目撃してしまったPを、
Aは、出世バックアップを条件にまるめこみ、
Fの死を強引に、美談化演出。
半ばマジで?泣いて見せる、P。

Aは、FとGの関係をネタに、
Gをも体技攻略、好条件を引き出し、
A&Pコンビは局内で、天下を取る。

G・A・Pの体制は、
その後発生する、放送事故スキャンダルさえ、
軽々と踏み越えて、
最早、盤石かと思われたが。
特ダネのニュース解説権をめぐって、内部トラブルが発生、
思わぬ結末が、待っていた・・・。

白い着ぐるみスーツの、<すりすり>バラエティ&ベッドシーン、
インタビューする野球選手の黒塗り(!)などが、馬鹿馬鹿しくて笑える。

終盤は・・・まあ、こういうもんでしょ、と。
当初の時点で、気づかなかったんか?Aよ。
俺でも分かるぞ、やれやれ・・・。


15時の舞台挨拶は、
土曜が山崎邦紀監督・佐々木基子・里見瑤子・ささきふう香。
最初に司会者男性が、音響が、これが限界ですみません、と謝っていた。



日曜のゲストは、二転三転?の末、
加藤義一監督・小川真美・ほたる(葉月蛍・改め)・華沢レモン、となった。

時間を30分取って、大蔵・小川監督組の現場の話など、
たっぷりと、貴重なトークが聞けた。
2月と5月中に、上野オークラで、加藤監督の新作が公開されるので、
そちらの出演者PRも、兼ねていた。

そして、小川真美女史は、
ずっと現役、
今や、大蔵映画のおふくろさん、であると感じたのだった。

是非、この日のメンバーで、1本、撮っていただきたい・・・。


以上。
  1. 2008/02/11(月) 02:33:19|
  2. 劇場用映画
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