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シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

ビーグル75・歯男名狼狽

竜の、ぼやき。


日曜、午後。
ただでさえ、いろいろな映画イベントが時間的に重なり、選ぶのに苦労した。

更にこの日は、総武線や京王線のダイヤが、一時、若干乱れた。
そのため、映画はしごルート案を、
急遽、大幅に、変更せざるを得なかった・・・。

かくて、下北沢ではトリウッドにて、しばし過ごす事となる。

<坂本友介アニメーション全集>・Aプログラム。

去年の水戸短編映画祭で、
大きなタンポポが少女の姉で、部屋で絵画を描く、という作品、
「蒲公英の姉」を出した監督の、
高校時代から現在に至るまで、
2002~2006年度の、人形&造形アニメ作品集。

「息子の部屋」、「歯男」、「焼魚の唄」、
「カレンダー」、「マーチングマーチ」、「父の話」、
および「電信柱のお母さん」を観る。

典型的自主制作映画の常だが、
アパートの部屋とか、狭い空間が、奇妙なキャラクター達とセットで出てくる。
照明は、全体に薄暗く、陰のある世界が映される。
やや皮肉で、ブラックな、
ちょっとばかりグロい世界が、見えてくる・・・。

人物に相当す人形キャラたちも、ユーモラスな造形と同時に、
どこかうすっ気味悪い印象を、背負っている。
ヨーロッパで鬼太郎を描いた?ような、妙に味わいのある者が、多い。

「息子の部屋」の、剣を振る緑色の仏像神、おびえるサラリーマン。
「マーチングマーチ」の、陰りある、ミュージカル・ダンサー。

「歯男」の主役など、造形がシュールで、
テーブルのごとく、足元に安定感があり、
おそらく、コマ撮りし易いだろう。
かつ、歯医者の近所来訪に、おびえる様などが人間くさく、
<ぬりかべ>あたりの親戚にすら、見える・・・。

人間くさいといえば、「焼魚の唄」の、トレーに入った魚は、
口をパクパクさせてしゃべり、
自分を買った男に、親しげに話しかけ、
<友人>になろうとするが、
無論、通じるはずもない・・・。
いと、哀れ。苦笑す。

いささかほっとするのは、
路上の電柱が、
感電の危険性さえ踏み越えて?触手を伸ばし、
近所の幼き少年を育てる、「電信柱のお母さん」。
あれが最後で、気分的には、ちょうど良かった・・・。


この日の夜については、次回に、続く。 [ビーグル75・歯男名狼狽]の続きを読む
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  1. 2008/01/28(月) 23:47:40|
  2. インディーズムービー
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