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三味線屋の、たじろぎ。
最初に、言っておく。
この世には、別に知らなくても、いい事が、ある・・・。
なまじ、知らないほうが、いい事も、ある。
しかし・・・。
やはり、告げねばならない事も、ある。
お勧めしていいものかどうか、非常に迷う、
レイトショーが、ある・・・。
シネマアートン下北沢、
佐藤佐吉プロデュース、
4人の監督による、
一人あたり予算、百万円の撮影企画、
短篇DV映画、4本立てレイトショー。
総合タイトルは・・・<そんな無茶な!>。
土曜夜、
満員の初日に観た、それらの作品は、
実際、無茶な<企画>ばかりであった・・・。
本田隆一監督「彼女が歌う理由」
新宿のバーや、
スタジオや、街中で、
<服装の貧富差異を越えて>、
かつ<平和のために>、
<全裸で歌う>、
と言っている女性歌手を撮り続ける、
という・・・のっけから、一番、無茶度が高い企画が。
しかも、
明らかに随所がフェイクくさい、
盛り上げドキュメント?らしきものだが。
映し出される<状況>は、
その撮影状況自体が、十分に、無茶。
悪条件下でひたすら、
マイペースに突進しつつ、時には逃げ、
撮影スタッフらに食ってかかる、強気の女性歌手・・・。
場内、爆笑の渦に。
当初の目的?からさえ、ズレて外された締めまで、
ただ、笑うしかない。否応なしに。
大変、いけないものを観ている、という気分をも、
同時に抱えながら・・・。
井口昇監督「おばあちゃんキス」
・・・正に、タイトルどおりの光景が、繰り返し、繰り返し・・・。
一部の欧米人紳士客(なぜかこの日は多かった。協力者関係か?)、
気分が悪くなり、
「OH、ジーザス!」「AWFUL!」連発。
小生も、見慣れるのに、しばらくかかった。
でも、おばあちゃん達の表情は、案外かわゆいし、
いちいちカメラを向く所や、
涅槃の入り口らしき悪夢の、漫画的シーンなど、
可笑しくて、吹き出してしまう。
ナンセンス・コントそのものの展開。
4本中では、一番普通に(普通じゃないけど)、
ちゃんと面白く観れたのは事実、なり。
花くまゆうさく監督「東京ゾンビ外伝」
・・・「東京ゾンビ」の原作者たる漫画家氏が、自らリメイク。
異様なSF小説的状況が、
半ば近所の日常として、妙なのどかさと共に、
ポン、と差し出される、シュールさ。
40代男性工員の、人生を顧みる哀愁。しみじみ。
ラストが、ちょっと、泣けてくる。
真利子哲也監督「アブコヤワ」
・・・制作資金の百万円を、
監督が全額、宝くじに使い切り、
家族も手伝わせて、当たり具合を見る、
という、とんでもない、浪費企画。
実際、制作強化?で無理矢理付け加えた、終末も含めて、
全編が、呆然となる浪費、であった・・・。
そんなに<大金の重み>を感じるのならば、
やっぱり、貯金でもしたほうが、ずっとマシ、なのでは?
何ともいえぬ、脱力感が、残った。
・・・さあ、知ってしまったね?
これだけ知った上でも、なお、
どうしても観る、というならば、
一応の覚悟を決めた上で、
なるべく広い心で、観てほしいもの、なり。
さて、君は、
この、ふざけた理不尽ぶりに、
果たして耐えられるかな・・・?
以上。
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- 2007/09/10(月) 20:35:07|
- 劇場用映画
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