仕事人・壱の、ぼやき。
やあ。
・・・あのな、今、呆然としてるんだよ・・・。
ついに、来るものがきた、って感じだな。
ほら、あれを、留守録で、観たもんだからさ・・・。
「ルパン3世」の、新作2時間スペシャル。
ここ何年か、通しでは観てなかったし、
よーし、こっちも40周年だ!てんで、
観る前は気合、それなりに入ってたんだけどね。
けど・・・。
ありゃ~、こら、あかんわ・・・。
あのままじゃ、ゼッタイに、まずいよ。
根本的に変革が、必要な状態になってるよ・・・。
原作者先生ゆかりの地、霧多布岬周辺を舞台に設定し、
原作と第一次TVシリーズ(ルパンが緑のスーツの頃)に出てくる、
ルパンが特に難儀させられた、神出鬼没のタイムマシン発明者、
磨毛狂介(後に出た映画版の、マモーとは別人)が再登場。
その役を演技派・中村獅堂に振るなんざ、
すご-く、期待させるじゃないですか!
ああ、それなのに、それなのに・・・
いったい、このスカスカな演出と、面白みの湧かない出来は、何なんだ!?
初めて、ルパンを早送りしたくなって、仕方がなかったぞ。
そんなことがあって、いいのか?いいはずがない!
本来、こんなにユルいもんじゃないぞ。
もっと元気いっぱいなはずだぞ、「ルパン3世」って!
最初の船舶チェイスあたりまでは、結構、よかったんだ。
おお、やってるねえ~!ウキウキ、って感じで。
でも・・・
300年前にタイムスリップして、
部族間抗争のはざまに置かれたあたりから、
展開がじれったいほど、のろくて。
ウキウキ度が、がたっと、落ちるんだ・・・。
次元が銃、五右衛門がヒロイン女王がらみで、
見せ場をちょっとばかり、作るんだけど。
いつものレギュラー同士でも、何だか、エネルギーが無いんだ。
丁々発止の早口やりとり、目立った漫才的会話といったものが、全然、無いんだよ。
あれの無い、「ルパン3世」なんて・・・。
これって、「ドラえもん」や「電王」でも、
十分できる話なんじゃないだろうか?
磨毛狂介は、二重性丸出しのキャラで、
なかなか、がんばってはいるんだけど。
ルパンとの駆け引きシーンが、わりにまともな見せ場ではあった・・・。
銭形警部や不二子の、活躍シーンが極端に少ない展開なのも、気になる。
2人が本筋に直接からまなくても、つながる話になっているんだな・・・。
もっと、脇の少年や、ヒロイン<お不三>を動かして、
リリーフ・サポート役で、活躍させてほしい。
同じ原作者の、「ルパン小僧」みたいに・・・。
お不三役に、抑揚が無いのも、よくない。
<女王>役が、一番全体を支えて、筋を引っ張ってたな。
こういう状態で、
以前よりはるかに、ゆるく演出している、最大の理由としては、
おそらく、
2代目ルパン役以外の、声でレギュラー出演の俳優陣が、
40作以降の寅さん映画並みに、
高齢化、体調衰微等してきていることが、
影響しているのだろう。
体力、声量等からして、やむを得ぬ対応、とみた・・・。(注1)
それならば、若手ゲスト声優たちに、
長めに、かつ、抑揚いっぱいで演じさせなければ、もたない。
人は、誰でもいつかは、歳をとる。
演じるにも、体力が落ちるもの。哀しき現実。
40周年の、ここいらを節目にして、
「サザエさん」や「ドラえもん」同様、「ルパン3世」も、
新旧交代の準備を、心しておくべきだろうな・・と。
撮る側も、観る側も。
やっぱり、ハードボイルドで、エネルギッシュ、
ギャグもありの「ルパン3世」を、観たいから・・・。
レギュラー陣が花道を飾るときが来たら、
ぼくらは、どういう形で、見送ればいいんだろう・・・?
そんじゃ、
まった会お~な!
追記:
原作者先生への、とあるテレビ雑誌の取材記事、
取材者名が<堀井>さんって・・・
もしや、まさか・・・?
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- 2007/07/29(日) 13:17:24|
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ビーグルGメン・北町蘭四郎、報告。
きょうは、参議院議員選挙の、投票日。
小生は、既に期日前投票を、済ませておいた。
どこの誰に、というのはあえて、言わないでおく。
ここは、いわゆる、熱く政治議論する場ではないので・・・あしからず。
先日、TBS系「NEWS23」で、
「鷹の爪・・・」の<蛙男劇場>の人が、ゲスト・トークに出て、
<かさ地蔵>のご利益頼み、のたとえ等を、
風刺アニメにして、見せていた。
くにゃくにゃの漫画絵で、台詞はスパイス入り、
たしかに、面白い・・・。
皆さん自身も、批判の対象になり得るんですよ!
という皮肉が、しっかり利いている。
この人、チバテレへ、<選挙>のお題で、
川柳でも出してみられては、どうだろうか?
これも先日、
「ラザロ」という、自主制作3部作の1本、
「朝日のあたる家」篇を観た。
伊勢の映画祭関係者と、プロが組んだ、社会派劇映画。
作風自体は、井上紀州監督作品らしく、
例によって、ゆっくりゆっくりな流れの中に、
姉妹役の新人女優が、
恨みと金とで裏返るコワさを、愚直なまでにぶつけてくる。
迫真。背筋が寒くなる・・・!
妹が男へ、河原で禁断の告白?をするシーンだけ、
ちょっと、つたなさが見えたが・・・。
終盤の、さびれてシャッターを下ろした商店街を、延々映すシーン。
あれに、テーマがきっちり、象徴されている。
こういう象徴的記号が、一つあるか無いかで、
映画は印象が違ってくるもの。
後半出てくる、車の遠くに見える白服の人物、
いつの間にあんな近くに?というシーンと、
ラストシーンには、
いささか、解釈に戸惑わされた。
映画ではよくある形とはいえ、
そこまでのリアリズム路線をあえて崩し、
人物の願望表現を優先するとは、心憎い。
社会派から、555のオルフェノク?への移行、
という喩えと受け止め方で、いいのかな?
(ホース、クレイン、カイザ!の声)
あれを観る限りでは、地方の商業界でも、
生活格差社会は、もう相当進行している模様、とみた。
まず、こういう悪い形での不均衡進行から止めて、
徐々にでも再分配へと、是正していかないと、
人々は、
選挙という催事(?)の効用を、いよいよ、信じなくなるのではないか?
もっと、余裕のある<中間層>が形成されるだけでも、
世間の人々は、いやいやではなく自発的に、
ほんの、もうちょっとの努力や工夫を、惜しまなくなるのではないだろうか?
テーマと表現法は、表裏一体なものだが、
別々な本質も持ち得る、という視点から、語ってみた。
以上、ビーグル警部に、報告す。
- 2007/07/29(日) 07:12:35|
- 劇場用映画
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