政の、ぼやき。
やっと、「監督・ばんざい!」を、銀座で観れた・・・。
先に、3分の短篇が、上映される。
田舎の、ひなびた映画館。
そこでありがちな上映トラブルを、見せる話。
北野監督の映写技師と、モロ師岡の客、2人しか出ない。
じつに、のどかなもの。
(旧・三百人劇場じゃ、ないよね・・・の声)
「監督・ばんざい!」本編は、
劇映画でやりたそうなことを、片っ端から、やっている。
贅沢。
「大日本人」よりは、一般的舞台喜劇や、どつき漫才に近い演出。
人物と人形とが、頻繁に入れ替わったり、
しょっちゅう誰かが、あるいは人形が、小突かれている。
人物達のコケ方などは、さすがにやや古い感じもあるが、
ツッコミどころが比較的にわかりやすく、誰でもとっつきやすい。
特に、江守徹の弁士。
力いっぱい、珍演。
ちょっと、笑える。
劇中劇で、車を拾う男や、
力道山ごっこ、ヒーローごっこする少年達も、面白い。
他にも、岸本加世子のバーロー台詞、
鈴木杏の<あひる>、
ラーメン屋のレスラー客、などなど。
笑える。
途中の劇中短篇も、<自己ツッコミ>の山だが、
ネタがどんどん、躁(そう)状態に。
ラストあたりは、もう、やけっぱち同然。
主役の映画作家としての悩みと、破壊衝動?の結果だろう・・・。
北野武監督「監督・ばんざい!」と、松本人志監督「大日本人」は、
じつは基本構造が、まるで親子か兄弟のように、よく似ている。
1・舞台とTVの、コメディアン出身監督により、企画・撮影された事。
(「おれたちひょうきん族」、「ごっつええ感じ」・・・。)
2・パロディ・コント・シーンを次々と羅列して、映画を形成している事。
(片や、日本映画界と、その周辺で言われそうな事を、自己ツッコミ。
片や、TVヒーロードラマの約束事を、真正面から批評し、ひねくる。)
3・一部ファンしか気づかれないような、細かいツッコミどころを、随所にちりばめている事。
(健康検査データの画面に、有名映画監督の名が!
川船に、どっかで聞いたような名前が・・・)
4・仕掛けられた笑いのネタが、随所で壮烈に、すべっている事。
(勿論、ウケてる場合も、あるだろうが・・・。
個人差がどうしても、出るから。)
この東西対決、わが周囲においては、
笑いのウケに関しては、まあ、どっこいどっこい、の感じだった。
今回は、引き分け・・・。
以上。
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- 2007/06/30(土) 00:35:09|
- 劇場用映画
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