上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
- --/--/--(--) --:--:--|
- スポンサー広告
-
-
政の日記。
先週は、シネコンで公開中の、犬童一心監督の「眉山」、
フィルムセンターでは、黒木和雄監督の「原子力戦争」を観たが、
いずれも十分には、芳しい出来とはいえなった。
医療献体と、親子二代の恋愛模様、
および徳島名物・阿波踊りをテーマにした、
ほぼオール徳島ロケの劇映画、「眉山」。
江戸っ子そのままな母親役の宮本信子が、
べらんめえな飛ばしっぷり、
娘との思わせぶりな対話シーン等に関してはすばらしく、
故・伊丹十三監督作品のときよりも引いた、ちょうどいい距離感で撮っているのも、プラスになっている。
だが、それ以外の場面が、やや平板な印象。
それと、娘役女優が・・・。
都会でキャリアウーマンする姿はまだ、それらしく見えるのだが。
幼少時より徳島育ちの役でありながら、
少しも、阿波踊りが好きそうな女性に、見えないのはなぜだろう。
劇中では一応、
かつて皆と遊ばず、一人で過ごす子どもだった、
という設定がなされてはいるのだが、それでも違和感は拭いきれない。
実質主役の母親をはじめ、周囲は、
「踊りたい!」「せめて踊りを見たい!」オーラでいっぱいの人々だらけなのに、
この娘役女優一人がいっこうに、そういう素振りすら見せず、
ひたすら冷めていて、
ただ、しれっと立っているようにしか見えないのは、
ちょっと、まずいのではないか。
この1点で、山場が、がたっと失点してしまうのである。勿体無い。
へたでもいい。
笑われても、いい。
地元の踊り専門サークルの、所属でなくても、いい。
そこでこそ、万感の思いを込めて、踊れ!と叫びたくなった。
「原子力戦争」は、
問題意識の有る題材の割りに、
画面全体にリズムが無く、意外にだらだらとしていて、ゆるやか。
映画表現的魅力は、あまり、感じとれない。
事件を調べる原田芳雄のヒモ男が、
あまりにも喧嘩に弱すぎて、何ともさえない役。
女たらしぶりは、見事なんだが・・・。
死んだ技師の女房役一人が、やや舞台劇風で、
居なさそうなキャラなのが、妙な感じだった。
原発の玄関で、原田氏が無断侵入しようとするシーンのみ、
突然、セミ・ドキュメンタリーと化してしまう所だけが、
一時、心揺さぶられる。
ここのみが、手持ちキャメラの存在があからさまになっており、
ちょっと全体から浮き立っていて、
かつ、前後との連結上、破綻もしているのだが、
そのほころびゆえに、ユニークなり。
いっその事、この感じで、全篇を撮ったほうが、よくないだろうか・・・?
これら2本に比べると、
その又前週(17日)、フィルムセンターで観た、今村昌平監督のドキュメンタリー作品、
「にっぽん戦後史 マダムおんぽろの生活」は、
はるかに<映画>らしい顔を、観客に対し、思いっきり見せつけている。
戦時中に精肉業の実家生活から出発し、
戦後は米海軍の街・横須賀でバーを運営し、金銭の事で悩みつつ、
何かと恋に落ちては又、を繰り返す、
主人公女性の悩ましくも強烈なキャラクター。
その生い立ち、妹や娘との生活感覚の違い、
ベトナム戦線報道と自分との感覚的距離感、などなどを、
あっけらかんと、ケロッとした調子で語りまくる、その語りっぷり。
それをとらえるキャメラの運動性、などが渾然一体となって、
徹頭徹尾、画面が勢いと挑発力に、最後の最後までみちみちている。
つなぎの急速ズームも含めて、疾走。
端から端まで、すこぶる面白い。
ここにこそ、問題意識とは同時、かつ別次元に、
モーション・ピクチャーたる<映画>なるものの魅力を、
確実に、はっきりと、感じ取れる。
そこにはいわゆる<鈍感力>、などというものは、無い。
かくて、あの作品のすごさを思い出しては、
もっともっと、躍動感あふれる<映画>を観たい、
という意欲が、又もよみがえり、
フツフツと、わが内部宇宙に、湧き上がってくるのだった。
以上。
スポンサーサイト
- 2007/05/28(月) 23:58:14|
- 劇場用映画
-
| トラックバック:0
-
| コメント:1
北町警部補・報告書。
全国各大学ではしか流行、休講連発騒動。
そして、<消えた年金記録>騒動のさなか・・・。
昨日は、入院療養中の歌手・ZARDの坂井泉水が、
今日は、周囲が談合疑惑渦中の松岡農水大臣が、
あいついで、都内の同じ病院で、
その人生の幕を、衝撃的に、下ろした・・・。
もっと生きて、回復して、再び歌おうとしていた者と、
重責を負いすぎて、荷物を下ろせなかっただろう者と。
自分らのときは一体、幕引きが、どうなるのやら。
ステ-ジで歌も歌わず、
重責も負わぬ?小生は、
とりあえず、おおむねは健康に、
今日もぶつくさ、つぶやきつつも、
日常を生きて、それなりに、動き回っている・・・。
以上。
- 2007/05/28(月) 22:30:58|
- 日記
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0