旅人、覚書。
(たびにん、と詠む。念の為)
早や、晩秋。
11月1日(水)。
19時少し前より、地下鉄・表参道駅到着。
(何だか、来春からメトロカードが、SUICAみたいなのに変わるらしい。これも時の流れか)
道順に従い、空間デザイナー風の小粋でアートなガラス張り店が多く並ぶ路地を奥へ入り、会場の<共存>なるミニ・ライブ空間へ到着す。
今夜は、映像集団<P-kraft>創立10周年記念イベント、[DECADE]開催。
新作が出来る、というので観に来た。
参加費2200円。受付で整理券とドリンクチケットを貰い入場。ドリンク追加500円。ちょっとした軽食パーティー。
入り口にはしっかりと、監督協会の「映画監督って何だ?」や石井総互監督作品DVD等のPRチラシが。
意外に男女ともカジュアルの人達が多く、一部女性はドレス姿も。知人関連もちらほら。勿論、知らない人のほうが多いのだが。
今日の司会・主催者の福島拓哉監督の一言、「今日のルール、必ず、知らない人としゃべっていって下さい!」に助けられ、とにかく周囲の人々とあれこれ対話を始めてみた。
当然話題はまず、P-kraftや自主映画、音楽関連等からになる。
おかげで、肩の凝らない会になった。
縦に長いスペース。
奥の右側にエレキギター4人分とドラム、左側の壁にスクリーン。
歓談タイム、10年間の制作・公開作品名場面をMTV風に編集したダイジェスト集がロック調BGMと共に上映される。
「TIME IS ON MY SIDE」や「PRISM」、「自由」、「馬鹿ブロッサム」、「YES WAY OUT」、などなどの懐かしき名シーンも垣間見えて、微笑む。
未見作品もまだまだあるようだ。
福島監督の10周年記念短編映画「DECADE」、約15分間上映。
男女刑事達、丼物食べる犯人に、とコントそのものの取調室、そこへ捜査ヘルプのサイコメトラー青年が登場。
どうやら彼は記憶喪失らしく、10年以上前の事は全然覚えていない。
アロハシャツの友人やバーの女性とじゃれつつ、ただ一人記憶の読めない婚約者と過ごす日々。
ある日、バー女性ととある医師の別れ話に首を突っ込んだ後に、婚約者が倒れる。治す為には青年自らの記憶を取り戻す必要が生じ、彼は案内人達に導かれて記憶を回復する人物の居る森へと・・・。
と、筋を書くと一部の人は何となく判るだろう。
これ、全篇が、過去のP-kraft作品群の<似た>場面入りなのである。
「PRISM」のような<黒い人>の話が出たり、「Point」のモデル風女性?が出たり、赤いけん玉が出たり、田園を走ってたり・・・。
どこかで見たようなシーンが一杯で、わかるお客さん達、にっこり。
勿論、知らなくても普通に、ちょっとじんとくるいい話として観れる。
一粒で二度おいしい、10周年にふさわしい好短篇。
その後はこれらP-kraft作品群の音楽を担当している関口純氏のバンド、<kypcant>(何て読むの?)一同によりスペシャル・ライブ演奏。
エレキギターとドラム、力強く1時間以上ノンストップで、持続。
すぐそばのスクリーンにもプロジェクターで、ライブの模様がPV式に映写される。
しかしやはり、生演奏の迫力は違う。ドラマーの持続の長さに、見入ってしまう。
空には半月。
にぎやかに小粋な秋の夜、だった。
こうした会合から、またどんなフュージョンが始まり、新作映画が誕生してゆくのか、と今後とも楽しみである。
以上。
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2006/11/02(木) 01:06:29 |
インディーズムービー
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