鉄の日記。
やれやれ、土曜の夜にやっと観たぜ。
「猫目小僧」。
ロビーで整理券順に入場。
受付には、ねじ巻きの<猫目小僧>人形が、あった。
それと<猫目まことちゃん>人形も。笑っちゃったよ。コアな通人が買いたそうだな。
70人以上入ってた。10代・20代の男女が多い。30代以上もちょびちょび。
ゲスト・トークが松尾スズキ氏、というのもお得感ありでな。
客席の何%位が、原作漫画家先生のファンなんだろう?
それと、入り口でオロナミンC、配ってた。スポンサーか先生関係だろう。
(それはいいんだけど、ビン捨てる大き目の箱、置いとけよ!ビンがロビーに溢れてたぞ。)
いや、思ってたより面白かったよ。結構。
井口昇監督定番のゲロゲロ・シーンでみんなが引くんじゃないか?てえのを一番、心配してたんだけどさ。津田さんの出るあたり。
(だって、あの「アトピー刑事」の監督だよ!警戒するだろ!)
幸いにも、というか、わりと早めに短く終わってたから。やれやれ、助かった。
あまり長くてどぎついと、気分悪くなるからな、あれは。
円谷で制作したから、幾分<節度>はあったのか?と。
本筋は勿論、不気味な<人間変化>と妖怪退治の伝奇ホラーなんだけどさ。かなりの力作で。
田舎の閉鎖的な社会で、通りすがりのブータレ悪ガキ坊主が思いっきり、いたずらして、友達できてしばらく遊んでる、って話だな。
<映像温泉芸社>や<シネマ秘宝館>メンバーズが、真っ先に喜ぶような内容なんじゃないか?こりゃ。
いたずらっ子のシーンは男女ともに、大ウケだったよ。
猫目小僧は自由奔放、だけど腹は減る。盗み食い常習犯。
大人の人間達からは、妖怪なんで、差別・軽蔑されてる。
ゆえに孤独な旅人。
冤罪でとっつかまり、迫害されたりもする。(このシーンは涙、涙。)
だから、逆に一時でも、欲しいんじゃないかな。
お友達や、好きな女の子が。
その孤独さってえのは、猫目クンと敵対してるはずの妖怪側も、実は殆ど同じなんだけどさ。
そこらがちゃんと、ドラマになってるのがよろしい。
しかしやっぱ、悪びれてても、子供だよな。猫目小僧は。
女に関しちゃ、まだまだウブだった。
スクリーミング女優の石田未来、よくがんばってるよ。
男心の痛い所、よ-くわかってる台詞、多いな。
驚いたのが元・デカレンジャーレッドの青年。
少女マンガ枠にはありがちな役とはいえ、あんな形で出てくるとは・・・。儲け役とも云う。
竹中直人は・・・何をやってもやっぱり竹中直人、だった。
笑っちゃうのが、いじわるなライバル女子高生役。
やることなすこと、もう、デタラメ。自爆しまくり。
(なぜ、パンなんだ?なぜ、ぞろぞろ付いてくんだ?)
走る動きがそれこそまるで、まことちゃんだ。
それだけにラスト近くのあれが空振ってて、ちょっと惜しいな、と。
老人達の、とあるシーンはエグくて、かつブラックな可笑しさに満ちている事を、そっと付け加えておこう。
で、かんじんの猫目小僧なんだけどさ。
いいんだけど、ちょっと、まるっこいんだよな。原作のキャラよりも。
でもまあ、身振り手振りにコミカルな味が出ていて、なかなか面白いよ。半分サイレント・コメディみたいで。
観客には「猫目、かわいい!」って、概ね好評だったし。
てなわけで。
軽い気分で行けば、観といて損はないよ、と言っとこう。
上映後のトーク(プロフェッショナルOL風?の人が司会)で云ってたけど、井口監督は以前、松尾スズキ氏関連の舞台に役者で出てたらしい。
「猫目小僧」では芸人のつぶやきシローを、笑わさない役で出すと田舎の兄ちゃん風に存在感が出る、というお話に、なるほど、とうなずいたね。
ロケで人数が少なめでも、そういう人が居ると<村が在る>らしく見える、というわけ。
後、びっくりしたんだけど、<主役>の猫目小僧、最初は35歳の阿部サダヲに猫のメークをさせて、って案もあったんだって。
だけど、原作者先生に「大人の俳優に、こどもの役やらすな!」って言われたんだって。
結局、女優さんがスーツで演じて、頭部の動きはロボット(?)で別に撮ってたとか。
ま、そりゃ、そうだよな。
舞台劇じゃよく素顔のままでランドセルしょった大人の俳優・女優が出てくるけど、映画じゃ無理、無理・・・。
大人がピノッキオ演ってる映画みたいになっちゃうもんなあ。
そう考えると、ああいう怪獣映画みたいな撮り方にしたのは正解だったよ。
じゃ、猫又、じゃないや。又な!
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- 2006/06/27(火) 20:45:15|
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仕事人達、アジトの会話。
鉄「よっ、兄弟。今日もおつかれさん」
主水「ふう・・・表家業があれこれあって、なかなかシネマにも行けねえよ」
鉄「そういや、ここんとこ、ミニイベントもあまり行ってないよな」
政「ああ、五月中で大きなヤマ越してから、周囲もわりと静かだしなあ」
主水「あることはあるんだけどね、小刻みには。みま監督の映画と歌のイベントといい、ごうわく監督の<リアルニxxンドー工作教室>といい、どうも時間的都合ですれ違いが続くのが、何ともじれったいんだ」
秀「いろいろ予定、重ならなければね・・・」
主水「でも、こないだ、高円寺の<Tショック>には寄ってみたよ」
お加代「あの、東西映画ファン向けのプリントTシャツ、品揃え豊富な店ね!ちょっとしたもんだよね、アレ」
秀「で、劇映画は、どうなんだい?」
主水「土曜に日活ロマンのレイトショー行った。ラピュタ阿佐ヶ谷」
秀「ああ、こないだまで池玲子や杉本美樹のスケバン映画、やってた枠ね」
政「あれ、立て続けに観ちゃうと、今度のスケバン刑事って相当、やわに見えるんだろうな?」
秀「監督が深作健太だから、まだわからないけどな」
主水「こないだの9時からのレイトは、<(マル秘)色情めす市場>。田中登監督自ら一緒に観ます、って」
秀「そりゃあ、亀有名画座の観客組には、見逃せないよな!」
主水「連続特集ラインアップのラストウィークだったんだ。亀有でもかかったのばかりで、懐かしいよ。ほんとは全部、観たいんだけど」
鉄「今回は、20代位の映画研究好きな男女が多かったけどね。中高年と半々。8週間で8本の特集に連続で来てた、ってえお客さんまでいたぞ!みんな熱心だよなあ。補助席が出てたよ」
主水「上映後は終電ぎりぎりまで、対談講義つきでさ。監督、質問攻めにあってたよ。若い人たちに撮り方をできるだけ伝授しとこう、って雰囲気で。まるで映画美学校状態だったな。長かったけどちょっと得した気分・・・」
お加代「で、新作方面は、どうなの?」
主水「渋谷で観た<陽気なギャングが地球を回す>が、浮世の気晴らし組にはおススメかな・・・アクションコメディだしスタイルもスマートで、全体にすっきり明るいし」
鉄「その分、ハードボイルド性は薄いけどな。<ルパン3世>みたいだった」
主水「上映後に、原作と違うよ!って声があったけど、映画でいきなり観たからな。こっちはなかなか楽しめたよ。前田哲監督、あなどれないね」
主水「イギリスあたりで撮ったみたいな、ライトでポップな冒険小説パターン。ジャズやロックのリズムでカルーく、はずんでる。導入部からテンポよくて、意外性はやや薄いけど、ゲンナマ奪い合うチーム・プレイとトリッキーな展開,気の利いた洒落だらけで快調、快調」
鉄「佐藤浩市の演説男と加藤ローサの喫茶店ガール、あの関係には、ちょっとびっくりしたぜ!いやあ、やるもんだねえ」
主水「アクション映画通がニンマリする、ナレーションの解説つきなのが楽しいね。あれ聞くと最後まで、ちゃんと観ちまうよな。よし、よし、わかってるな、ってね」
鉄「ところで、すぐ隣の劇場、<タイヨウのうた>にOLや女子高生がものすごく並んでたよね・・・」
政「確実に泣きたいんだね、みんな・・・」
お加代「確実に笑える映画って、少ないんだけどね・・・」
鉄「そういや、渋谷の別の劇場で、<猫目小僧>のPRゲストに猫ひろしが呼ばれた、ってな」
お加代「そりゃ、騒がしそうだなあ。サッカー応援には触れたのかしらねえ?」
主水「もういい、何も言うな・・・あっちはエゲレスの映画に任せとこう」
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- 2006/06/22(木) 20:10:09|
- 映画(全般)
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主水日記。
イラクから、陸自がクウェートへ撤退へ。
空自はまだ残ってるそうだが。
そんな折も折・・・
ショックなニュースです。
夕張市が、倒産した・・・。
実質負債総額500億円、財政再建団体の指定を申請。
国の厳しい管理下で再建せねばならぬ状態に。
やはり・・・過疎化には、勝てなかったのか?
がっくりです。
来年から、世界中の映画関係者・愛好者にその名を知られた<ゆうばり国際ファンタスティック映画祭>は、一体、どうなるんだろう?
参加した短篇作品、有楽町ファンタスティック・シアターでも観てたからなア・・・。嘆息す。
以上。
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- 2006/06/20(火) 21:33:06|
- 日記
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ゼルディア、定時?報告。
本日は、全米オープンゴルフ中継のため、「ボウケンジャー」「仮面ライダーカブト」が放送休止です・・・。
静かなる朝。
ボウケンジャーの前にはまたしても、新たなる第4の敵グループ登場!
いったい後、幾つ出るんだ?!
最終回までに決着と収拾はつくのか?
今度は異次元から宝物の鏡を通して攻めてくる、<鬼>のような種族の凶暴怪人たち。
彼らを父の敵!として追ってきた、破天荒でマイペースな青年導師も登場、もしかして彼がシリーズ恒例、第六の戦士か・・・?詳細待つ。
2週ほど加賀美クン達、ゼクト・チームが、怪盗シャドウになってました。えっ!?
いえ、決してゼクトのお仕事がいやになって、ついに裏の副業に手を出して、なんていう理由ではなく・・・。
犯罪者ばかりを狙って殺すワーム怪人が、いたのですね。スリでもかっぱらいでも、やられる。
それで、おびきだして退治するために、わざと目立つ泥棒稼業を演出してたのですね。カブトも協力させて。
警視総監たる加賀美クンの父上も、「ちょっと、びっくり」ですって。
(台詞で言ってましたよ。ちゃんと)
一番怒ってたのは、「僕のチームの名前を怪盗の名に!」とカンカンの、ゼビー内山クンでした。そりゃそーだ。
これで今年はライダーも、万引きネタは、無し・・・?
その最中に登場した新ライダー・サソード。
デザイン、紫色のサソリ。なかなかかっこいい。
だけど、人間体のキャラが・・・
イギリスの高貴な血筋(!)で<じいや>付きの、わがまま坊ちゃん。
ゼクト組織とはあくまでも必殺仕掛人・仕業人のごとく、ワーム退治の金銭報酬契約のみの関係を保つ。プロなのだ。
ピアノ教師やデザートが気に入らないと、すぐ変えさせる。
はじめてのおつかい(その歳でかい!)で肉屋の列に割り込んだり、周囲に迷惑かけても「ぼくは頂上に立つべき男だ!」と反省のイロ無し。そのたび、じいやが謝りに出向く。
カブトとは町内会野球で対面、たちまち周囲を置いてって、あらゆる個人スポーツ勝負で、ボーリング場まで延長戦へ。ヒロイン・ひよりも双方の「俺様!」なしつこさに呆れ顔。笑うしかない。
周囲に家人が少ない事といい、対世間的補佐役が必要な事といい。
合わせ鏡のような2人。
(多分、加賀美が払わされたんだろうな・・・。スポーツ施設の使用料。)
しかし、そんなわがまま坊ちゃんも、リムジンで交通事故を起こしかけて「妹がけがするじゃないか!」とカブトに怒られてさすがに反省、初めて自ら謝罪。「お前、妹がいたのか!」
彼はワームのせいで姉を失っていて、そのときの夢に今もうなされるのだ・・・。
さらに仰天、彼自身も気づかぬ秘密が、突然判明。
彼自身も意識は坊ちゃんのまま、体はワーム化していたのだ!
気づいたとき、サソード君はどうするのだろうか・・・!?
哀しき戦士。
少なくともカイザ君よりは、性格はいいやつなんだけどね。
ウルトラマンメビウスと青い剣士ツルギ、まだ互いに反発はあるものの、その関係は以前と比べれば大分良好。
宇宙怪獣に空軍を全滅されて遭難後、ツルギに乗り移られてる前隊長、どうやら意識はあるらしい。脳内対話でツルギに意見もしてる様子。
何しろ敵は、グドンやツインテールを呼び出しちゃあ、自分で食っちゃって体質強化していく、とんでもないやつですから。相互協力が肝要。
GUYSが島に作ったバリヤー・フィールド内リングで、超人2人がかりで倒して脱出しても、なおもよみがえる、このしぶどさ。
マケット怪獣2号は、やっぱりね、のウインダム登場!
でもやっぱり、活動可能なのは1分間なのです。
すべての元凶たる<謎の女>、過去怪獣出して食ってまで、地球とウルトラマン達に執念持つ理由は、何?
それと、ミクラス・ウインダム・ミニエレキングとくれば、次のマケット怪獣は、アギラー?
まさか、セブンガーも?
リューケンドー、今度は相棒刑事・リュウガンオーがニセUFO騒動でソードが壊れて修理中、変身不能。
ハート型UFOで宇宙人が女の子なので住民がだまされてましたが、正体暴いたらセブンのユートムの親戚みたいなごっついロボット。がっくりです。
しかしこちらも、デxxニーアニメに出そうな?銀色の錬金術師っぽい新幹部相手に、後の戦士2名が健闘中。
かつての敵だった宇宙海賊3人組が、地上の木造家屋でお洗濯してるセイザーXチーム、最終決戦に向けてがんばってます。
何か、「タイムボカン」シリーズ観てるみたいですね。
相変わらずよく眠るけど、寝起きはすごくいいヒゲ船長。
おきゃんな若奥様も、安心?
本日、宇宙は概ね、平和です。
ゼルディア、通信終わり。
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- 2006/06/18(日) 17:14:04|
- 特撮
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主水日記。
今週は梅雨が激しく、雨天続きで公私共に難儀した。
交通渋滞と、連日蒸し暑いのには参った。特に豪雨。
寄る予定だったイベント2箇所を、時間すれ違いと体調で参加断念。
観る予定の映画を2本、週末以降に延期した。
10年前ならば「やった!ヒット作の劇場がすくぞ!」とばかりにすっとんで行ったものだが・・・
さすがに体力・気力が落ちてきたようだ。
書店の週刊誌群をちょっと眺めれば、機能不全に陥りかけた今の日本社会のひどさがたちまち、露呈する。
TVより、新聞より、雑誌群のほうが今、世の中の諸問題をわかりやすく、はっきりと書いているのではないか。
いろんな<いいすぎ、やりすぎ>批判も当然ある訳だが、とりあえずはまだしも、<ちゃんとジャーナリズム>しようとしている気がするのだ。
報道・公共放送と商業・エンタメとのあわいで、それなりにダイナミックに生き延びてきたはずのTVメディア方面こそが、いまや半ば自縛状態に陥り、行くべき道を見失いかけている気がしてならない。
世の中の明日を担うべき、こども達が全国のあちこちで、ろくに朝食を食わせてもらえなくなっている(信じられない!)日本って、
お年寄りが自己負担増えて、安心して歳をとれなくなっていく日本って、
少子化と財政赤字のツケを次々と、押し付けられてる俺達庶民って、
いったい何なんだ・・・?
(いろんなお金がかかりすぎるから、どこでも少子化しちゃったのに!)
と、もう、雑誌で目につくのは、こんな記事ばっかし。
これでは必殺仕置人を、「長七郎江戸日記」の瓦版屋を、呼びたくもなる。
「ザ・ハングマン」チームを、「特命!刑事どん亀」一同を、呼びたくもなる。
TVよ、デジタル化以前に、きちんと皆に言うべきことがあるだろう!と。
このようなときに、ちょっとだけノスタルジーに駆られている。
なぜか昨日のBSには、ちあきなおみライブのVTRが・・・。
平成4年で活動停止中とか。
あれだけ大人のムードのある女性歌手、今TVでは少ないよね。
続いて70年代の記録映像が流れる。タイム・マシーン。
高度成長、地方からの出稼ぎ、米国アポロ宇宙船中継、オイルショック、ロッキードにスペース・インベーダーに、パンダのカンカン・ランランに、ボクサー具志堅用高に、竹の子族に、のあの頃・・・やがて安定成長へ。
あれからもう、20年から30余年。
何だかあの辺なんだよな、今の中国の景気状況って。
地方からの工場出稼ぎと仕送りする人が増えてるし、農村の過疎化や人手不足始まってるそうだし。
宇宙ロケット打ち上げたし、自国で掘ってても石油不足始まってるし。
環境破壊も出てきてるみたいだし。
日本の漫画もどんどん都会に入ってきて、ファン増えてるみたいだし。
どこか似てる気がするのは、小生だけではないはず。
(って前にも、どっかで言ってたような?)
過去に学ぶ、というのは本来、こういうことなのではなかろうか。
そこから未来の指針もおぼろげながら、見えてくる?かも。
ところで。
今、なにげに確認したのだが、<FC2ブログ>の全使用者数が6月5日で、70万人を突破したらしい。
やはり表現者諸氏にとって、HPよりも気軽に作れる、便利なツールなのだろう。
とりあえずは、おめでとうございます!ということで。
なお、先程、とある仕置人サイトにも久々に寄ってきました。
あちらでは<A xxxxxr>でございます。
なんと8周年、おめでとうございます!
今回はちょっと、カタいお話になってしまった。
次回はもっと軟体動物化し、うごめく予定なり。
ねちょねちょと、くねくねと・・・。
以上。
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- 2006/06/16(金) 19:38:03|
- 日記
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鉄の日記。
W杯初戦、ひでえよな。まったく。
どっかの大臣が「デジャ・ブな光景」ってぼやいたごとくの、みごとなる敗退だったぜ。
報道パターンまで、4年前のフランスW杯と、殆ど一緒じゃんか。
チケット入手トラブルも又あったしな。
一度ドイツの招待戦なんかで、ぬか喜びさせといてよ。
ろくに対戦相手の分析話も出さずに、自国チームのヨイショ話一色。
そこへあとから、どーん。
で、戦犯探し。またかよ・・・。
雑誌社や局にマニュアルでもあるのか?
4年間何やってたんだ?監督さんよ。
さあ、この鬱憤をどこへ!?
みんなで米問屋へ打ちこわしに!ってえ諸君、ちょっと待ったあ!
その前に「トリック劇場版・2」観てみろ!
ちったあ、憂さが晴れてくるぞよ。
そこそこだけど、とりあえずこちょこちょと、軽~く、笑えるから。
妙になごんでくるぜ。ほんと。
一応推理ものだから、くだくだ説明はしないでおくけどさ。
初めて観る人にも、すぐわかりやすい説明してるし。
ま、TVシリーズの最初のほう観てた奴なら、あれに出る位のトリックは即座に理解するだろうな。殆ど同じパターンやってるもん。
どっか間の抜けたインチキ暴き合戦とか。
「お前達のせいで!」ってドラマまで一緒。もろ原点帰りだった。
もう、仲間・阿部のコンビって金田一や寅さんみたいな位置だな。
展開どうなるかが大体、わかっているし。
くすぐりで某大映ドラマとか、なつかしコメディアンのネタ、総動員で軽く笑える。ばかばかしい表札も。
しかし阿部寛の学者先生よ、バトル中のあんたってサイヤ人か?オカルト霊能力者よりよっぽど、常人じゃないぜ!反則だよ、それ。
あれれ、ここにも、池田鉄洋氏が。ご活躍のようで。(「医龍」のドラマ化、出てるらしいね?)
今回、常連刑事がさっぱりからまないのが、ちょっぴり不満かな。
てなわけで、ま、ちょうどいい気晴らしにはなったよ。
じゃ、又な!
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- 2006/06/14(水) 01:14:15|
- 劇場用映画
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辰の日記。
近頃、マイブームは本田博太郎、である。
本日は、以下、俳優・本田博太郎の声色で<脳内音読>されたし。
我輩は映画ファンである。
名前は<辰>。
昔の名前は直次郎。元・仕舞人の名だ。
剃刀の辰、と名乗った事もある。
今は警視総監で夏目漱石だが。(ドラマでね)
科捜研の女に怪しまれた事もある。(京都でね)
ゼクトへは今だに、ベルxxチから苦情が来とる。(下妻映画でね)
今頃、日本中で多くの者達が、TVのサッカー・W杯中継にくぎづけになっていることだろう。
わりと近所のシネコンでも、2500円でCS中継を観に、市中のサポーター達が集まっているはず。
既にブルーのシャツを着た係員が、待機中である。
レストランも夜10時まで営業。
スーパーや牛丼屋の前では、オーストラリア牛肉、の張り紙が気にかかってしまう。
然るに我輩はといえば・・・
ジーコ、といえばジーコ内山。
中村、と聞けば主水。
サポーター、と聞けば電人ザボーガー。
レプリカユニフォームを見れば、レプリカント・ジョー。
会場の都市がカイザースラウテルン、と聞いてもライダー・カイザしか浮かばない。
(いいのかな~?と久方ぶりに言ってみる)
どうやら我輩はキャプテン翼のシュートより、ライダー、キック!(ここはカブトの声で)がお好みのようだ。
ちょっと、びっくり。
脳内で御清聴、ありがとうございました・・・。
以上。
- 2006/06/12(月) 22:27:27|
- TV
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主水日記。
6月10日、土曜。
前日梅雨入り、合間に来た晴れの日。
午後、原宿・渋谷近辺を散策。
ラフォーレのショート・ショート・フィルムフェス、ゲスト付き上映枠は既に当日券が売り切れの模様、断念す。
予約組は10~20代女性中心、階段に列を成す。
竹下通りのダイソー前に、ライダー555かカイザそっくりの扮装人物が赤い自転車に乗っていて、笑う。
近くの店で<アキバタオル>も売っていた。
なぜ、わざわざ、ここに・・・?
渋谷のユーロスペースビル(新館)前では、井口昇監督「猫目小僧」初日とあって、学習雑誌の付録みたいな猫目小僧のお面をつけ黒の上下を着たお兄さん、お姉さん達が「さあさあ、猫目小僧初日ですよ~!!」と声を張り上げ、主題歌らしき歌を歌い、ステッカーを配っていた。
あれでハッピを着たら昔の電気街だ。
円山町の坂で、恐いのか、間抜けなのか、異様だが微笑ましき光景ではあった。
(同じ建物で、「テニスの王子様」上映&グッズが・・・。なんて自由なんだ。)
そういえば「猫目小僧」映画化の脚本、「オーライ」や「ひとしずくの魔法」の安田真奈監督なのだ。すごいイメージ・ギャップ。
秘宝館にも自演ホラー作品が来たっけ・・・。まあ、わからなくはないのだが。
一体どんな筋から、この話が来てたんだろうか?
どのような仕上がりやら、気になる、気になる。
井口組なのでかなり、グロい描写が出そうだが・・・。
芸社イベント、19時より。池ノ上、シネマボカン。
知人プラス若干新人、約20数名程集結。
司会、通称<赤目>・<死神酋長>の両氏による打ち合わせしゃべりから、なんとなく移行して、始まる。
トークは終始良くも悪くもぐずぐず、殆ど身内でくつろぎまくってる印象、上映も最初若干バタバタ?なれど、その後は概ねスムーズに上映進行。
老舗<創映会>ゲスト監督A氏、勢い付いた声で「昔の、自主上映会のようだ・・・」連発。一同自嘲めいた?苦笑。そういう進行のイベントが70・80年代には他所でも当たり前のように沢山、あったのだろう。
「それと、昔は自主上映っていうとまず特撮ものがあって、ウルトラマンのガヴァドンA・Bは説明しなくても(会場内では)皆、前提として知ってたよなあ・・・」
「今は自主でも(前提、ジャンルが)みんな、バラバラだからね」
なんとなくわかる。確かに時代は変わったのだ。
サブカルチャーや漫画界、音楽界、どれ一つとっても今や、ジャンルごとの枝分かれが進みきり、たとえ博物学者であっても、最早全体像の俯瞰(ふかん)がきわめて困難な状況である。小生でもまず、不可能。
どこでも皆、狭い特殊ジャンルの把握で手一杯なのだろう。
勿論、それだけ裾野が広く発展してきた証(あかし)でもあるのだが。
上映作品。短評。
花の湯監督「オxxン」
(再見。オロカマンがかわゆい)
創映会制作「ガヴァドンA」
(再見。ただ無邪気に喜ぶだけの演技と声が強力。インパクト逃げ)
同会、「いつも青空(2話分)」
(主人公、エロ漫画家の思いっきりな能天気さと派手な身振り手振りに唖然!女優の捨て身ぶりに又唖然!映画監督役は、いそうなキャラ。道着のお父さんは「SPACE GO」の人?いい加減な終わらせ方に2話とも、呆然・・・。)
同会、「Pマン」シリーズ中の1本「沈下する街」
(うxこ怪獣にゲx男・・・きたないネタは、正直、きらいなんだよね・・・。ガキんちょが好きなもの、っていうのはその通りなんだけど。都内某所での<うXこ映画祭>で未完にもかかわらずグランプリ、ってことは他が余程・・・グロかったんだろうなあ・・・嘆息。)
今野博之監督作品。
「D-ZONE」「もうひとつの太陽がいっぱい」
(台詞が一部、日常会話とかけ離れていて、場内に笑い起きる。80年代月9ドラマ調なので、TVドラマで観れば多分普通に見れるだろう。昔の8ミリ映画風画面だが、わりに最近の制作で皆「え~!」と驚く。唐突な終わり方にも・・・。)
「ア、マン、アンド、ア、ガール」
(これも再見?室内でのDVD代金未納のやりとり、積雪屋外での女と追っ手?の話が平行線をたどったまま同時進行。あっけないオチで幕)
ラスト、武藤幡宏監督「極楽!!バット大作戦」
(再見?映研ビデオ作品。ホラーコメディー。めぐりめぐって、の構成がおもしろいアイデア。)
エンディング、EP編集でいろんな作品内の表情が重なっていて、ユーモラスなり。場内大ウケ。
以上。
- 2006/06/11(日) 11:12:19|
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主水日記。
知人関連で数箇所、更新が長らく途絶えていたHP、ブログがあったのだが、先週末頃から皆、突然更新していたのに気付いた。
各所にてそれぞれに達者な様子で、ひとまず安心す。
さて。
こう書いておいて、いきなりで申し訳ないのだが。
男の極楽往生、とは何か?を考えたくなる映画を観てしまった。
そう、「寝ずの番」。
端的にいえばこの映画、老い先短き人物の最後の願い(?)をかなえようとする話と、お葬式の夜に故人のエピソードを回想しながら偲ぶ話、という、全くそれのみで構成された作劇。
(ブラックコメディーホラー「黒い家」の脚本家、大森寿美男の面目約如であろう。)
落語家一門(おそらく関西)の弟子達と関係者による対話が中心とあって、たわいもなき、ばかばかしきエロネタ・下ネタ・大法螺、プラス猥褻ソング全集のオンパレード。今のTVでは殆ど、流せないのではないか?
大島渚監督の「日本春歌考」を思い出す向きもあるだろう。
もう、周囲も小生も爆笑の連続だった。特に前半が。
<らくだ>の落語シーンなど壮絶で、もらい泣きしそうになった。
エイ(!)やハワイ事件のくだりなど、ほんとうにたわいもない話なのだが、観ているうちにじわじわ、<つられ笑い>させられてしまう。
後半は泣きがやや多めに入り、ゆるりとしてくるのだが、いかにも芸能伝承一家にふさわしい踊り、三味線、歌詠み、駄洒落合戦などの勢いが、ネタの下品さにもかかわらず、妙に風流な印象をもともなってせり出してくる。
中井貴一、岸部一徳がその風流さ度合いの目線、基準線に位置しているから、周囲の芸達者たちが劇中にて一層映える。
長門裕之、富司純子、堺正章らベテラン勢の頑張りも相当なもので、かなり圧倒された。
一時のビートたけし?みたいな木下ほうか、大法螺体験談を力演し中盤をかっさらう笹野高史も善戦、大活躍。
ある程度、齢をとっていないと、この映画の本当の切なき味わいはわからないかもしれないな、とちょっぴりセンチになってきた。
明日、目が覚めて生きている、という保証は誰にも無い。
だからこそ人は、その日を、自分なりの時間の中でしっかりと、活きる。
こんな豪華(かつお下劣!)な眺めは、めったに観れるものではない。
舞台でもやれば十分可能だろうが、人物がふっと現れる、あの軽い感じは果たして出せるであろうか・・・?
マキノ雅彦監督、既にテクニシャン、といっていいだろう。
だてに年輪経とらんわ、さすがに・・・。
おみそれ致しました。
以上。
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- 2006/06/09(金) 20:36:13|
- 劇場用映画
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主水日記。
あんまり皆が「ひどい映画だよ!」「つまんないよ!」「本読まないとわかんないよ!」云々、周囲で酷評しているので・・・
「そんなにひでえのか?」と気に係り、結局、シネコンへ確認に出かけてしまった映画がある。
(ぼられてんじゃねえか、やっぱり!の声)
いわずと知れた、話題作「ダヴィンチ・コード」。
フジテレビの2時間特番を観て予習してから観に行ったので、思っていたよりややこしくはなかったし、トム・ハンクスやジャン・レノの(俳優としての)存在感はそれなりに魅せるのだが。
<映画>としての面白さについては、不満が多いのも事実。
冒険小説のセオリーを踏んだ、緻密かつ大胆なフィクション(原作はともかく、これは<劇映画>だから、それでいいのである)にしようとしているのは、よくわかる。
お宝探しにスパイや仕置人みたいな奴が次々に出てくるのも、途中であっけなく察しがつく<最大の秘密>も、冒険小説のお約束とみれば、どうってこともない。
だが・・・
まず、前半がずっと夜の逃走シーン中心で、長い。「必殺」シリーズ式の暗闇シーンが延々と続く。
追っ手や刺客達が、少々うっとうしい。(しかも結構間が抜けている。)
次に、台詞と字幕が、いちいち長い。シンボル群解釈をめぐる説明事項が、多すぎるのだ。
しかもそれらが、かなりせっかちに、どんどん進行する。
パズル解きの部分は「そこ、もうちょっと、時間とってよ・・・」と言いたくなる。
考える間を与えないから、こちらは置いてきぼりを食ってしまう。
歴史解説・再現シーンのパートも、編集がこまぎれに過ぎ、殆どが断片的<絵解き>扱いのみに終止する。
ダヴィンチやモナリザ、関連人物達のキャラ描写すら、言葉による説明ばかりで、さっぱり具体的人物像が浮き立ってこない。(人物自体を出さないでその意志のみを伝達する高等な手法もあるのだが、それにすらなっていない。)
「なぜ、そこらの劇中劇をもっと、イメージ的にふくらませないの?」と、じつに勿体なく見えてしまう。ある人物像に焦点を合わせれば、それは十分可能なはずなのだ・・・。
不評の理由はおそらく、そこにある。題材のキリスト教解釈論自体よりも。
イメージが飛翔する余地、情感を味わう余裕を、持たせていない。
本筋を追うのに必死なあまり、スピード展開の情報処理に腐心した為、ありうるべきイメージ、描写の豊かさが展開の高速度ゆえに、随所で打ち捨てられ、投げ出されているのだ。
そして観客の思考速度を置いて、ずんずんと先へ先へゆく。
まるで詰め込み教育の、スパルタ塾の授業。
そのわりに、<謎>の察しがつくのが、早い。
それらの果てに、とってつけたようなラスト。
題材の是非以前に映画の表現がこれでは、話題性につられて観に来た一般的観客は、2時間半の長尺を辛抱できはしない。
混乱と脱力、失笑を与えるのみ。
カンヌ映画祭でのブーイング続出は当然だろう。
せっかくの魅惑絶大なるパルプ・フィクション?の好材料を、料理し損ねたロン・ハワード監督。
<智>と<動>が邪魔し合って手に余った、と言う他なし。残念なり。
(興行的には成功?なんだろうけど・・・の声)
以上。
- 2006/06/07(水) 20:53:03|
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主水日記。
6/3(土)は2箇所、ハシゴした。
まず、13時からの千本桜ホール・<Z会>主催<悪魔人間対魔人 全作品上映会>(プラス若干珍作有り)に、都合で若干遅れて到着。
流れ者観客としては自主枠では異例だが、前売り券で入った。
場内は知人・新人客が入り混じって、席は約8割がた埋まっていた。
予想通り既に、爆笑!!の渦潮状態。
大半が既に新宿某所で観ていて、過去に解説した作品群なのだが、いやでも思い出し笑いさせられてしまうものばかり。某他監督・某他機関のコロンブスの卵なる作品群も含めて。(諸事情により殆ど、今ここに書けない・・・。)
唯一、高岡晃太郎監督のホラー作品のみが、「地獄の警備員」のごとき怖さを現出させていた。相変わらずあなどれない監督なり。
又、この日は司会進行のn氏&kさんコンビの特殊衣装姿が目立ち、とても貴重なる眺めであった事と、昨年猛暑にあえぎながら観に行った、あの愛知万博の光景が、会場がすっかり撤去された今となっては何もかも懐かしかった事のみを、記しておこう。
去年の時点では「まだ間にあう!」会場案内になってたんだよなあ・・・。と笑いつつも感慨。
その後、渋谷まで戻り、センター街周辺を<なんとなく>歩き回って眺めてしまった・・・。(イベントに居た人ならば理由は、お分かりだろう。)
そして、18時半過ぎに下北沢トリウッドへ。
19時より電丼・「まさとの夏休み」「震災のメリークリスマス」、トリウッド御披露目会。1時間、500円。
こちらも、2本とも既に見たものだったが、新規客の反応が知りたかったので、自分としてはこれも<異例>の、座席予約をしておいた。
こちらは大半がエキストラで出たお子様連れやファミリー層が中心で、初めて作品を観る、という方々も多い。55席が既に満席。
和気藹々とした中で、前回よりもずっと良い雰囲気で再見を味わえた。
皆の反応も全般によろしかった。(やっぱり、透き通った歌が、とてもよろしい。)
舞台挨拶は、若干戸惑いながらも、はきはきと御礼をする子役3名に、すっかりもっていかれた感じであった。泣く子と忠臣蔵には勝てん?
神戸から来た、という人が「・・・メリークリスマス」について、ファンタジーなのが良い、と言ってくださったのが嬉しかった。そういう感想を聞くと、いささかほっとさせられる。
千本桜のイベントと重なる関係者も居るので、どうしたものか?と心配したが、当日ここに来れなかった人々にも、この良き光景を見せてさしあげたかった・・・。
打ち上げ会が大いに盛況だったことは、言うまでもない。
今回は、流れ者観客らしくなかったかも。
我、ちと反省す・・・。
以上。
- 2006/06/07(水) 19:40:24|
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政の一言。
6/5(月)
わ!わ!
そりゃないぜ、Nテレさん。
「すいか」再放送の第1話が・・・
<村上ファンド>特番で、ふっとんだ~!
明日の15時55分に又、留守録セットし直しだ~!
6/6(火)
とりあえず、第1話は始まった。OLの下宿ものらしい。
いきなり、ハルマゲドンと使い込み騒動の話に。
そのわりに、のほほんとした、くつろいでるドラマ。
三軒茶屋の名画座が映ってる。
ここにも<アナログ5年後終了>テロップか。やれ、ぶつぶつ。
問題は、6話なんだよね・・・。
12日(月)頃か?
- 2006/06/05(月) 20:40:59|
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主水日記。
6/2(金)
渋谷シネパレスで「小さき勇者たち ガメラ」。
平成ライダー・シリーズの田崎竜太監督が角川映画でガメラを、しかも少年が主人公で、と聞けば、観ないわけには行かない。
公開終了寸前で、間に合った。
平日の夕方でお客は20人くらい。半分が大人と通人層、あとの半数は親子連れ。父親と男の子、母親と女の子、両方が観に来ているのはほほえましい。
怪獣のもたらした災害で家族と避難をしながらも、ガメラに「さよなら」をちゃんと言う少年。白黒テレビで観た最初のガメラ。
それが小生にとっての理想的ガメラ映画、のイメージなのだった。
空飛ぶ生臭い?吸血鬼<ギャオス>、宝石争奪を巡る大人のムードな<バルゴン>以後は荒唐無稽な敵対怪獣、男の子達とガメラの仲のよさ、というイメージがより強まった、大映・湯浅憲明監督シリーズ。
小学生時代がもう70年代なので、映画館でなくテレビ放映で初めて目にしたものが多かったが。
筋とデザインがゆるい、っていえば相当ゆるいのも多いけれど、あれはあれでカラフルで、当時は観ていて面白かった。こども時代はそういうものである。
銀タイツの美人宇宙人ペアには十分用心すべし、という人生で大切な教訓?も、学んだのだった。(ピンクレディーではない。)
大人になってから、突然、ガメラとギャオスが帰ってきた。
予想だにしない形で。
回転飛行するガメラの雄姿には喜んだものの、ハードな破滅招来系SF寄りの世界、ミリタリーに災害惨禍性、といったクールな印象が目立つ、金子修介監督版<平成ガメラ>シリーズ3部作には、何というか、想像の余地を許さない、よそよそしさ?を感じ取った。
特にレギオンの仙台破壊(ひどいよ!爆弾投下同然じゃないか!)以降、小生には大変痛ましい、痛々しい気持ちを与え続けた。
せっかく投入された、にっかつ出身の金子監督らしい?少女キャラも、特に3本目では、人間屈折とエロ?の対象のごとき存在感を強化させていった。
可愛げの無い登場人物たち。全然、感情移入できない。不快感がつのっていった。
「あの少女はXXXがお約束じゃないかよ!」などと笑っていた一部通人観客達の声を聴くにつけ、痛ましさは倍加した。
「もう、これは俺の知ってる<少年とガメラ>の映画じゃない・・・!」と、小生はついに、このシリーズを見限ってしまった。
あれの続きだったら、もう、観たくも無かった。
後で続編映画になるはずだった?話を漫画版で読んだが、少しもわくわくせず、何だか取り残されたような気分だった。
銀タイツの美人宇宙人も、出なかった。(そっちはええんかい!の声)
平成ガメラは、物凄さと引き換えに、いわゆる<冒険小説の楽しさ>が欠けていた。ゴジラ・シリーズはかろうじて、保ち続けてきていたが。
そして幾歳月、ようやく少年達とガメラ、というかトト(呼称)の映画がやってきた。
一度、原点に戻ってみるのも、悪いことではない。
母の死に寂しさを抱きつつも、友達や働いてる父親と普通に日常会話して、マンガの新刊(「ケXロ軍曹」なのがご時世)楽しみにして読んで、親に内緒で子亀を隠して飼っている、秘密の隠れ家も持っている。
70年代にも郊外によくいたような、ごく普通の、ちょっとだけトムソーヤな男の子のお話。
<隣のお姉ちゃん>の出し方もいい。年上ヒロインの扱いはあれ位が望ましい。
ドカーン!兆候の設定にはちょっと驚いたが。
単純に、主人公の少年や、津田寛治扮するお父さんの気持ちになって、自然に移入して観れた。
店の包丁を焦がすシーンでは、ギロンが浮かんだ。
あの子亀から何でいきなり、あの丸っこいスーツ亀に?などというなかれ。
あれはいきなり出るからいいんだ。人間達やとんがった凶悪エリマキ怪獣の前に、丸っこいのが。
エリマキ怪獣、80年頃の車のCM、浮かんじゃった。ジラースより先に。あれのでかいのだよね。
防衛隊や強化研究チームの<解説>シーンを、あえて最小限にとどめたのも、正解。
あれ、あんまり長いと怪獣バトル待つ間「まだか~!?」ってぼやくもんだから。
名古屋でのリレー・シーンが泣かせる。
男の子も、女の子も、父も一生懸命。
ビル街のシーンでも「早よ渡せ!」と、心の中でせっついていた。
やっと、僕らのガメラが、帰ってきた。
トト、という姿で。
おかえりなさい。ガメラ。
以上。
- 2006/06/04(日) 13:49:48|
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主水日記。
近頃、世間に流行るもの・・・
子どもの事故に凶悪事件、
ジャワの大地震(このところ国内の地震も多いので不気味。昨日も福井が揺れた)、
ドイツ・ワールドサッカー(過大な期待はまだ、しないでおこっと)、
チケット予約の不備騒動(またかよ!)、
村上ファンドと地検捜査(ホリエモンに続き・・・)、
道路交通法改正による駐車違反取り締まり民間委託、
というのが、昨今のニュース・トピック。
そんな中で、じわじわ進行。
各局TVのアナログ地上波放送停止は、いよいよ5年後に迫ってきた。
女子アナウンサーのCMを見かけるたびに、「旧通産省が、国民不在で一方的に決めちゃって・・・」と例によってぼやいている。
5年後には、今のアナログテレビにつながれている全国のデジタルチューナーも、使えなくなるそうである。
えっ!て仰天したよ、それ知ったとき。
やれやれ、総務省と家電業界はいやでも、新しいデジタル内臓テレビとレコーダーをわれわれに買わせようとしている。
人の出費を考えてよ。貯金が必要だよ。ぶつぶつ。
それと、カーナビはどうすんの?
まだデジタルのカーナビは1%だけなんでしょ?99%はまだ、アナログのまま売ってる。知らないまま停波したら大混乱だよ。
ただでさえ毎朝の道路交通渋滞(唐突にトラックがどっと増えたりする。バスが遅れるのだ)にうんざりしているので、これ以上の通勤でのイライラは御免なのだ。
また、嘆息す。
そんな世の中で、映画の世間的話題はやや静かな感じに。
カンヌでも今年、日本映画のコンペ出品は無かった模様。
「西遊記」映画化、「スケバン刑事」映画化は勿論何もしないよりは結構なんだが、仕上がりがちょっと心配だし・・・。
「ダヴィンチ・コード」が長くて本よりつまらない、という悪評ばかりが周囲からは伝わってくる。後は「明日の記憶」か・・・。
どうも今ひとつ、盛り上がる話題に乏しい気が。
それと、他にも気にかかることがある。
先月中旬頃から又、情報誌「ぴあ」(東京版)の映画欄紙面が、変化した。
地方映画館ページが4月頃から半分の紙面に圧縮されていたが、ついに有楽町・新宿・渋谷等の都心部ページも圧縮化。下段に描いてあった道案内の地図まで消えてしまった。(注1)
オフシアター欄までが半減、自主映画枠はわずか2列弱に・・・。
すぐ隣の<PFF>予告ページはまるまる1ページあるのに!
そして、あの毎号楽しみにしていた、欄外の小ネタ投稿コーナー、<はみだしYOUとPIA>も、いつのまにか消えてしまった・・・。20年来やってたのに。
最近までは、落語家さんがコメントを入れてたよなあ。
今回の大幅な紙面改正はおそらく、経費節減のためだろう。
地図や詳細プログラムはネットでHPを確認する時代になったせいもあるかもしれないが。
移動時間を含めて映画をはしごする為に持ち歩く向きには、やはり地図は映画欄にあったほうが・・・?と。
ピンク映画案内欄が消えたとき以来の、寂しさを感じるのだった・・・。
以上。
(注1)その後、目を皿のようにして6/8号をチェックしなおしたら・・・エンタメMAPは劇場・映画館・美術館等、全部ひとまとめで4ページの地図になっていました。ああ、焦った。
- 2006/06/03(土) 09:06:47|
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主水日記。
福岡オークラ劇場が5月28日で閉じた、ときく。19日にファン感謝上映イベントを行なっている(はずである)。
何しろ遠いので行く機会はついに無かったのだが、PG方面でよく名前を見る。
九州におけるピンク映画イベントの中心地と聞いているので、至極残念に想う。地元映画ファンの無念は察してあり余る。
亀有名画座が99年2月に閉館して、同年3月下旬に<水族館劇場>の舞台公演で完全終了したときの事を、思い出す・・・。
さて、ピンク女優・林由美香逝去から約1年。
佐々木ユメカ、向夏、川瀬陽太といった才能が残っていた。
それと、いわゆる<ご近所の中高年主婦>役を脇に配した作品が目立つ。
・・・と、いうのがまず、ここ2週間ほどのピンク特集レイトショーをポレポレ東中野で観て、おさらいした感想だった。
老若男女混じったお客の入りも、反応も、かなり良い。
2本だけ、
友松直之監督「悶絶!!電車男」(成人館タイトル:痴漢電車 挑発する淫ら尻)
と、
田尻祐司監督「ヒモのひろし」(SEXマシン 卑猥な季節)
を観に行けなかったので、まだ悔いが残ってはいるが・・・。
で、観れた作品は以下のとおり。
サトウトシキ監督「団地の奥さん、同窓会に行く」(既述)
堀禎一(ていいち)監督「草0」(不倫団地 悲しいイロやねん)
仕事で多忙な夫(伊藤猛)がいる一方で、廃品回収業者の青年(吉岡睦雄)とセックスしつつカラカラと笑う。リストラ工場のパートでは中堅、上司から頼りにされている。
主演・速水今日子の主婦、一見枯れた様で、結構言いたい事をすっと言う、存在感が映える。夫の愛人・佐々木ユメカも一目置く?
工場のトップが、何というか、独特の・・・小ささよ。
坂本礼監督「ふ・た・ま・た」(悶絶ふたまた 流れ出る愛液)
夏目今日子、藍山みなみ、石川裕一、佐野和宏出演。
フリーター青年(石川)と同居しつつも、女子大生時代からの教授(佐野)との関係を未だに清算できずに続けている0L(夏目)。
「別れないから・・・!」
しかし初老の教授は、妻(伊藤清美)の介護の為に、OLとの別れを決断する。
やがてOLの二股がばれ、青年は怒って出て行く。
ここのキャメラワーク、路上、玄関から階段、家の2階、そこからまた一人が駆け出して路上を見下ろす、という一気な移動がスムーズ。
青年、別の知人女性(藍山)の所へ転がり込み、その勢いで教授とも対面する。
「若いね、君は・・・」と嘆息する教授。
そしてついに、2人の女性が直接出会って「お互い、嫌な女だね」とぼやく・・・。
若さの陰りを知り始めた者達の哀歌、しかし前向きに生きる心を忘れぬ不思議な明るさが良い。
終盤のドタバタ展開が某東映映画みたいで、大笑い。
画面移動が少しカタいが、人物描写がそれを補ってあり余る。佳作。
いまおかしんじ監督「たまもの」(熟女・発情 たましゃぶり)(既述)
風吹きすさむ海辺の町、台詞少なく、ユーモラスな、ボウリング場レディーと郵便局員の顛末。
ここから、女優・林由美香の新しい出発になるはずだったのだ・・・。
一年たってようやく、落ち着いて観れるようになった。
彼女の存在感を越える者は、現れるのだろうか?
田尻祐司監督「痙攣(けいれん)」(淫らな唇 痙攣)
ピンク大賞・第3位。
インタビュー取れなきゃでっち上げてでも、漫画家を奮起させようとする中年バリバリ編集長。
そのフェイク・インタビューを書かされる、生真面目な、ちょっと優しい若手取材記者。
2人の男の間で揺らぐ、ぼちぼち三十路突入のプロ・カメラマン役、佐々木ユメカの<女心>演技、大人のムードをたっぷりと堪能できる。
カラスを避けたり、断筆した女性エロ漫画家をバシャバシャ撮りまくったり、彼女を「あなた、描くべきよ!」と挑発したり。実に生き生きしている。必見作。
後藤大輔監督「言い出しかねて」(わいせつステージ 何度もつっこんで)
ぱっとしない先輩腹話術師(小滝正大)とその弟子で元ホストの青年(川瀬陽太)。
この師弟コンビの前に現れた、盲目の女性(向夏)。
ひょんなことから、弟子を先輩腹話術師と勘違いしてタッチ、惚れてしまう。しかし惚れている声は、先輩師のもの。
かくして師弟はコンビのまま、ビアホール・デートもベッドも、二人羽織のごとくに女性と接する羽目になってしまう。
やがて、弟子側の無神経な性癖から、コンビ別れの時が来て・・・。
最後の最後まで、奇妙なおとぎ話に。
林家こX平みたいにユーモラスな小滝もいいが、何といっても盲目女性を演じる向夏が好演。
このまま次はどこまでいくのか、楽しみな女優なり。
以上。
- 2006/06/03(土) 06:54:52|
- 劇場用映画
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