fc2ブログ

シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

スケバルQ <26> 「リベンジャーズ・ゾーン」

錠の日記。


5日、金曜。
昼間はシネマアートン下北沢。
<男の墓場プロダクション>(言いえて妙な・・・の声)杉作J太郎監督のDV中篇2本立て、この日が最終日。
これは、見逃したくなかった。やっと機会をつかまえた。

チラシ・ポスター等を見る限りでは、往年の<東映暴力系映画>2本立て、のイメージが濃厚に。
「怪奇!!幽霊スナック殴りこみ!」「任侠秘録人間狩り」という2タイトル自体が既に、いかにもそれらしいではないか。期待感を煽られる。
世間でいわゆる<不良性感度のプログラム・ピクチャー>、と呼ばれるやつだろう。わかる、わかる。
こういうのが今、無いからなあ。Vシネマ以外じゃ。

アートン正面前には、黒い<男の墓場プロダクション>Tシャツを着た関係者・スタッフがいっぱい。
ファンらしき男女もいっぱい。いかにも男臭い世界が好きそうな人達だ。隣のザ・スズナリ舞台のお客(そちらも満員札止め状態)とまぎらわしい程にぎわってる。
あの東映映画路線やアクションドラマ、「ルXX3世」や「GXX75」のBGM集を流してるあたりなんざ、さすが分かっていらっしゃる。
杉作J太郎監督自ら、受付で物販、当然サイン責め。
あれ、その中にどこかで、観たような人が・・・?
いぶかりつつ入場。
補助席が若干埋まる位の、盛んなる入り。

1本目、「怪奇!!幽霊スナック殴りこみ!」。
主演、あの「モル」「タカダワタル的」の女性監督、タナダユキ。とくれば観ないわけにはゆかない。

オープニングで和風歌謡曲?が流れて軽快な雰囲気を用意する。
いきなり、男むさい世界が始まる。
刑務所へ入った男の帰りを待ちながら、浅草でスナックのママとしてしおらしく働き、常連客(なぜか某青春ダメダメ系短篇群の、古澤裕介もいる)に人気を博し、その裏で弱みを握る秘密捜査組織の色事入り潜入捜査を手伝わされて、そいつらのボスにも消されかけ、ついに逆襲する元スケ番女、和服姿も見せて・・・って、思いっきり狙いすぎの設定と筋。
それらしき絵作り、雰囲気作りは、相当徹底してる。
この手のアクション映画のカットを、凝り性な程に観察し尽くし、再現している事が十二分に伺える。
必然的に出演者達(芸能的には相当、すごいメンバー)は、次から次から、血まみれになって転がってゆく運命に。
これに落語めいた怪談がらみの喜劇が加わり、その状況のばかばかしさから客席には笑いが起きる。
前半こそ人物紹介やツケ取立てなどのシーン群でややテンポがもたつくものの、中盤からはあれよあれよの快進撃。
真ッ昼間から日本刀を振り回す侠客(健さんそのままだ)が現れたり、さっき死んだばかりの奴が<自己紹介>してたり、刺客が火の玉におびえたり、と敵味方入り乱れてのむちゃくちゃな血戦となる。
秘密組織側の飛び道具?上本輝雄(そうです、以前シネマ愚連隊でも刺客やってた、あの人が改名、ニューフェイスに!)には呆然、かつ爆笑。「るるるるる・・・」が地の底までエコーする。圧倒的存在感で、後半部のすべてを食いまくってしまった。
で、ヒロインを待つあんまりな結末に、がく然。いいのか、それで?
でもスナックの男性客達には、あれでいいんかも・・・。


2本目、「任侠秘録人間狩り」。
端から端までふざけさらしてる1本目に比べれば、かなりマジな空気のドラマ仕立て。
跳べない男達の哀愁と人生リベンジが、情感をこめて、かつ下品さをともなって、痛快に描かれてゆく。
こちらの魅力は主演の飯島洋一、というたった一人の巨漢エネルギーおじさんが、全編で息をはずませ、大車輪の活躍を見せる事に尽きる・・・。
ご都合主義とはいえ、あまりにもスイスイと運ばれる(つまりエンタメとしてよく出来ている)とんでもない筋を、残念ながらここで明かすわけにはいかない。
観ているこっちも<のけぞった>感あり。
パーキングエリアのシーン、よくまあ、あそこまで・・・。
笑いつつ絶句。予感はあったけど。
鍋のシーン、結構観もふたも無い台詞だらけで。たまんねえなあ・・・。
と、後は何も知らないで、いきなり(DVD化等で)観てください。


以上。

スポンサーサイト



  1. 2006/05/07(日) 13:16:11|
  2. 劇場用映画
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

スケバルQ <25> 「コンフィデンシャル・ゾーン」

鉄の日記。


オッス!
木曜の夜に又、行っちまったぜ。途中からだけど。
シネマボカン。
<アウトマン>での招待上映作品集。
終わりの奴以外、殆どみんな再映作品なんで、反応は大体わかってたがな。
連休のはざまに、人恋しくなる夜も、あるものよ。フッ。

戸口の向こうからお客さん達の笑い声が聞こえてな。
入ったら「くわーん!くわーん!」ってフライパンとかよさんの声がしてたから、何やってるか、ただちにわかった。
「フライト・オブ・ザ・リビング・デッド」!
後はもう、自然に入っちまったぜ。
やっぱり、おもしろいよな。どの短篇も。
(ロボット合理化と詰め込み教育のアニメ、切ないね。俺でも腹立つよ、ああいう世の中ってな。)

最後の一本、高岡晃太郎監督作品。「ジョニー塾」。
これだけ多分、まだ観てなかった。
多分これ観れただけでも、来た意味はあったよ。
ぱっとしない男達を鍛えて自信つけさせる塾、謎の潜入捜査官、などなど、例によってヘンテコリンなキャラクター達。
何で外人スパイ(には見えないが)が名刺交換を?
「そっち行くのかよ!」な、デタラメな展開。
ぐにゃぐにゃな画面。
反復だらけの細かい、タイムトラベルな編集。
ありゃ、オレでも的確な解説、不能だぜ!
独特のケレン味たっぷりで、すげえ笑えたけどな。

打ち上げも結構知ってる顔ぶれが揃ってて、気持ちが良かった。
その分、それじゃ又な、と別れて帰る時の余韻が・・・
しみるぜ。フッ。

さて、又出掛けてくっか・・・。
じゃな!






  1. 2006/05/07(日) 12:37:23|
  2. インディーズムービー
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

プロフィール

アWorker

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する