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シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

スケバルQ <19> 「インディペンデント・ゾーン」

主水日記。


4/16(日)

夜19時、野方区民ホール。
自主製作団体Filmix・馬上修治監督短編集、<春夏秋冬>御披露目上映会(土日)。

日曜の夜としては、知人中心にまずまずの入り。
比較的にスタンダード、<秋>を除くと概ね、おとなしい印象の4作品並ぶ。
昼間の画面はやわらかい光で、明るい。
自主にありがちな音切れ等が無いのは、気分がよい。
人を呼ぶならば他所の上映もせめて、このレベルを基準にしてほしい、と独りつぶやく。


<春>:「牡牛座の女」
デートの日、<きょうの運勢>占いを気にかけすぎてあたふた、どたばたパニックする女性。三坂知絵子がライト・コミカルに演ず。
あまり気にかけすぎんほうが・・・と。
あれ、読む雑誌やTV各局で全然違ってるから。
その日気に入ったのだけ覚えてりゃ、いいんじゃないかい?落ち着くためのものだったら。
でも、観ててかわゆいね。


<夏>:「夏の疫病神」
幼馴染の男女が故郷の海辺で再会。女は他の男との婚礼を控えていた。
昔からいつも、厄介ごとで彼女に振り回されて来た男。またしても。
しかし、お互い惹かれるものを持ちながら、過去の悲話が邪魔して、どうしても素直になれない・・・。
鹿野京子と「シルク」峰野勝成の共演、さわやか恋愛編。


<秋>:「夜明けの鼓動」
これだけ、やや長め。かつ、若干混乱させられた。

ニュース音声で流れる、元チャンピオン・ボクサー青年の急死。

最初、元ボクシング部の3人が集まって追悼飲み会やって、酔って歩いてる、と思って眺めていたのだが。
気楽が一番、というボクサー崩れのフリーター男(大堂浩)、リストラされた女房持ちのサラリーマン(井内伸輔)、借金まみれで子持ちのパパ店長(村田啓治)、の3人が歩きながらお決まりの人生談義、と思って観ていると・・・
あれれ、もう一人のボクサー青年(柳之内たくま)が見えたり消えてたり、又出たり。
そして普通に、後の3人としゃべっている。
ここで、混乱の印象を受ける。

その次に、3人の一人がヤクザッぽい男にぶつかってからまれ、一度はひたすら謝るも(この辺、気分がブルーになった。休日の終わりに見せられたくない!)結局ぶん殴っちゃって、ダッシュで逃亡・・・
という一連のシーン中においても、急に4人目の姿が現れ、しゃべる。

どうやらその4人目は、成仏前の死んだ元ボクサーらしい。
後半で「あいつ(そこに)いるのか?」等の台詞が入るので、ようやく幽霊らしい、とわかるのだが。
そこまでのシーンに、そういう具体的説明が、見当たらない。
いや、もしかしたら登場人物の誰かが途中で言っているのかも知れないが、そういう印象が薄い。
どのシーンにおいても、画面への出没が唐突な人物なので、一時混乱させられた。
出没のおもしろさをともなった、混乱。

終盤は一同、涙の解散、で一幕終わり・・・
かと思ったら、残った2人のボクシング人生に関するエピソード対話がまだ続く。
これ自体が一篇を形成。引っ張る、引っ張る。
相当、心残りがあったんだろうなあ、とおもんばかる。
この構成、なんとなく全長版「シルク」と似てるなあ、と。
一種の破綻、亀裂を含んでいるが、それゆえにちょっとばかり表現的には面白い、という風変わりな印象の一篇。


<冬>:「冬の贈り物」
舞台、アパートの一室のみ。
正月から風邪引いてダウンし、バイトも休んでる、上京組女性ミュージシャン(加藤めぐみ)が一人。
友人も訪ねて来ず、ノックがあっても友人かと思いきや、新聞売り。
たまに電話が来たり、こちらから知人にかけたりするが、どうも波長が合わない。友人には今多忙で、と見得張るがその実、ギターは今や封印状態。
孤独な正月。哀。
しかし、故郷からの贈り物で、元気回復、再始動・・・。
都会の一人住まいも苦労が多い。
ありがちだが、ちょっとだけ心温まる話。





4/20(木)、19時30分。
有楽町ファンタスティックシアター。
当日券に並ぶ。幸いにも券あり。

20時より、<こんな「超感覚映像」が観たい!>特集。

プログラム構成があの、蔭山周監督であるため、必然的にラインアップは新宿での<ロフトプラスワン映像祭>や<おもしろい自主映画祭り>傑作選に、新作を加味した内容となった。
したがって既に観ている作品が大部分だが、相当中身の濃い、ボリュームがある刺激性に満ちた連続上映となる。
途中4作ごとに休憩と監督・出演者トークが無かったら、かなりバテていたことだろう。

以下、ラインアップ・タイトルを記す。


福島拓哉監督「days of」:初見
新作。
森の中、何か怖いものから?とにかくひたすら逃げ回り、絶叫する女一人。時折、行者みたいな謎の男が立っている。
やがて森を抜けるとそこは、湾岸・・・。
ミニミニ竜巻、というべき勢いとスピードにクラクラ、あれよあれよ。
テーマとかドラマが無くっても生き生きした短篇映画は出来る、というお手本。

永田ナヲミ監督「FRANK」:再見?

外国?漫画原作付き。セピア色アニメ。
戦前のサイレント・アニメ映画そのままに。
タンクや水道内のシーンが多く、画面がやや薄暗いのが気になる。

坂元鬼啓二監督「PAY」:初見
石川謙、またしてもコワモテ役。
ギャンブル地獄は、こわい。
はまるのは、ほどほどに・・・。

坂元鬼啓二監督「PAYHIM」:初見
いけにえ役、痛そう・・・。
人をオカルトで蘇らすのも、ほどほどに。
あのままだと気色悪い。


木村卓史監督「打つ娘サユリ」:再見
きわだって明るく、立体的なユニークCG劇。
デフォルメされきった怪奇親子・男女人間?像。
大砲打つと?娘も一人前、らしい・・・ユーモラス。

蔭山周&工藤里沙監督「かもめ飛行機(PV)」:再見
これは女性の工藤さん寄りなので、わりとおだやか、のどか。

小林エリカ監督「終わりとはじまり」:初見
同監督の出した本(詩集か)のネット向けCF。気分ゆったり。

北本達也監督「窓、スズキ」:再見
女性の部屋に立て篭もり犯野郎ども、極限心理状況の中、弾丸をよけきれずに次々と倒れてゆく・・・。
時間軸が前後する手法、今、すごく多様されてるな。


清水史明監督「徒競走」:再見
わずか17秒。裸の男が尻の穴で、マジックを演ず・・・
下品だが笑える。
この裸男シリーズ、もう2作あるが、ズバリきたないネタなので・・・。

天久聖一監督「悲しみジョニー」:再見
どじょうすくいを、味のある先生に教わりに行く黒人青年に、密着取材。
腰ふりの動きにコツがある様子。
監督は漫画家。画面を編集でリミックスしたり、ナレーションでいちいち突っ込むのがウケる。


以上。

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  1. 2006/04/23(日) 20:51:35|
  2. インディーズムービー
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スケバルQ <18> 「サスピション・ゾーン」

特捜最前線・ゼルディア、報告。


ほうぼうで、数々の<疑惑>が浮上中。

「セイザーX」、未来から来た卑怯な悪役女、宇宙海賊を脳波ごとイケイケ将軍化して、やりたい放題。傀儡(かいらい)政権そのまま。
ああ、シャーク隊長がやっと、主役の家を訪問してきたね。随分かかったな。
火炎怪人、いつのまにか正義チーム側の味方になって、家事手伝ってる・・・。当初はまさかこうなるとは思わなかった。
ゴルザのアン・ルイスみたいなイケイケな女房役、どっかで観たな?と思ったら、安田真奈監督のファンタジー映画で遊園地の魔法使い役だった・・・一体なぜ、ここに?

「ウルトラマンメビウス」、第2話で就職資格だけ実技・シミュレーション試験でゲットしてたメンバーが全員、主役青年のプッシュで新隊員にスカウトされ、「新マン」なつかしの怪獣・グドン出現で一気に実践開始、正式隊員に。早い!
だって、最初は隊長含めて3人だもん。そりゃ、人手足りないよ。
新パイロットの2人、さすがにレーサーとエース・ストライカーだけあって、動体視力が良好。グドンの容赦なきムチさばきをヒョイ、ヒョイと横移動可能機体でよけている。これは強み。

で、主役の彼自身の身分証明はどうなっているのか?
いまだに謎だ。
まさかGUYS組織内に、柳沢きみお漫画の「DINO」みたいな内部協力者が、居たのか・・・?隊長か?

ウルトラ・ワールドに博学な医科大生・クゼ隊員(苗字が久世、ってまさか親戚は・・・?)が自然と、過去の出現怪獣データ検索担当に。「あれは34年前、ツインテールを食ったやつと同じだ!」などなど。
お父さん達の博学を息子に伝えるのに良いシチュエーションだ。
無論、GUYSやメビウスとの戦闘シーンは、夕陽の中で。やったね。

3話でカラータイマー3分間、の解説あり。
「不死身じゃなかったんだ・・・」「命を削って戦ってるんだな」と知り、バードンの静脈を狙う対猛毒共同作戦。
レギュラー全員、ウルトラマンを助けながら戦おうと決意したのだった。防衛テリトリーを気にする、やや弱気な補佐官を除いては・・・?

「俺達が見てないと、まだ危なっかしいからな」だって。
すると、過去のウルトラマンたちへの恩返しをメビウスにするGUYSチームは、ウルトラマンの地球での保護者、ということに・・・?

ようやく各人、前の仕事を振り切る決意を固めてきた模様。
保母さんだけ非番の日に戻るらしいけど。元・世界水準女性レーサー(いきなり競泳練習中)は完全転職。
サッカーストライカー(イタリアに行くはずだった)は、まだ未練が残ってる?みたいで。
この2人、そろそろマスコミ対応が必要だ。会見開くとか。
それぞれ目標があっただけに、つらかろう・・・。
必要とされるのは、勿論いいことだけどね。

医大生隊員、医者コースを希望する母親にもまだ言ってない様子。(「変身忍者嵐」「レッドビッキーズ」にして元・黒澤家の嫁、林寛子!なんてまあ、豪華。)
しかし、実家屋敷のメイドの名前が「もえさん!」って、そのままじゃん!いいのかなー。(カイザ、の声)
地雷をよけつつ?次回につづく。



「ボウケンジャー」、敵組織が赤・白・青と色分けで3つもあって、レンジャーと4つ巴でトレジャー(宝物)を争奪作戦。
赤組織と白組織が、利害で喧嘩したり、手を結んだり。
そのためには、松金よね子の和風婦人まで利用する・・・。
(はるか昔、「いいとも」枠で<おじゃなま恋>のトリオ・ソング出してたね。後の2人は今・・・?)

で、今、前・中・後の3篇途中。
隊長レッドの様子がおかしい。
何かをイエロー達に隠したまま、独断で操作行動。
そのことでちょっと、チームとぎくしゃくしてる。
おまけにあろう事か、巨人2体に襲撃され、ロボがまるごと、盗難に。
もうガッタガタ、レッドも行方不明に。
まさかこのまま「太陽戦隊サンバルカン」みたく、レッド役交代・・・は無いよね?
トレジャー保管財団の組織本部すらも、人形仕込みの地図ごと焼却を命令する、そのやばーい秘密とは・・・?
そりゃ、財団だから、いろいろあらーね、だけど?
税金対策とか。(そっちじゃないっての!の声)
ひそかにシャドウ持ってるとか。(違う組織だって!の声)
待て、次号。


「仮面ライダーカブト」、ようやく本題に入りそう。
7年前、あのヒロインを助けたはずのカブト君が、まさか、その家族の仇・・・なんてことは?無いよね・・・?
不安。
こういう展開って、555(ファイズ)でも中盤であったよね?
彼はなぜ、ゼクト本部開発のベルトを持っていたのか。
彼はなぜ、自分に変身候補資格があることに気づいたのか。
自信過剰、という理由はこの際抜きにして。

さて、トンボの新ライダー・ドレイク登場。
この青年、本業がさすらいのメイクアップアーチスト。
そっちでは引く手あまた、らしい。
(もろOL・主婦人気、意識だなー、の声)
貴婦人を前にメイクすると周囲に花びらが舞うライダーなんて初めてだ。まるで「ベルばら」のオスカル。
早速、屋形船の合コンでカブトと男前対決。
おいてかれた加賀美、ぽかーん。
しかし。
合コン女性客は既に殺され、怪人ワームと入れ替わっていた。
(なんだそりゃ!ひでえ、の声)
カブトは早めに気づき、トンボ君は判断が甘くて鈍かった。
キザ極まりない台詞廻しも、言ってる途中ですぐ忘れ、保護者?の孤児少女がフォローしてる。
まるであかん。職業と戦闘能力以外は。
この勝負、カブトの勝ち。

一方元ザビー隊長は別セクションで復帰、しかし指揮していた組織内精鋭部隊<シャドウ>は解散、復帰の機会をうかがって元隊員たちを集めるも数人がワームにやられ、変身資格もとっくに、元部下君(元・ウルトラマンネクサスのジェネッス・ブルーことレン役)に<移行>していた・・・・。
立場なし。勝ち組・負け組あからさま。悲惨だ。
料理おごってやってたのにね。
しかし、この組織名、何とかならんのだろうか?
どうしても「キカイダー01」の敵組織シャドウが、浮かぶ・・・。


以上、ゼルディア報告、終わり。




<プライコップ>・受付ロビー前。

スケバルマン「ウッス!ただいまっス!身元確認の手続きに来ました~」
ビーグル警部「いよう、又来たな。何万年ぶりだ?」
北町警部補「わ、なんでまだ居るんだ、お前!星へ帰って保護されたんじゃなかったのか?」
スケ「今度は正式に検定試験留学で、単位とりに来ました~」
北町「検定試験って、何受けに来たんだよ」
スケ「潜在能力検定っす。あ、今度のスーパー飛行検定と巨大化検定、会場、地球上なもんで。こっち住んでた方が早いんす。ウス」
北町「飛ぶのにも資格検定が要るのかよ・・・面倒な星だな」
ビーグル「ジェット・パイロットにも飛行免許やバッジがあるからな」
スケ「免状貰わないと、あたし、自力で空飛ぶ資格、発動しねえンす。巨大化変身にもほんとは、<エース検定バッジ>ってのが必要なんすよ」
北町「変身バッジか・・・亀有の駄菓子屋ンじゃ、駄目なんだろーな」
ビーグル「特殊車両免許みたいなもんだな」
スケ「下宿とバイト先、今度はちゃんと決めて、親の許可状も、この通り取ってありま~す。資格のチャンスは地球時間で1年期限です。ウス」
ビーグル「かなり本格的だな」
北町「で、もし一年以内に、その検定通らないで落ちると、どうなるんだよ?」
スケ「そ、それは・・・(急にじわっ、と涙ぐんで)あたい、小学校からフケと留年と休学で合計3千年多くやってるから、ここでの一年間が・・・人生で最後の・・・(ぐすん)」
ビーグル「(北町に)泣かすなよ、お前ェよ」
北町「何でも俺のせいかよ!勘弁してくれよ・・・」
ビーグル「署の近くで巨大化検定すんなよ、頼むから」
スケ「地球名ハヤスギ・アルマ、飛んでる女に、なってやる~!」
北町「やれやれ、2万5千年前の、女みたいだな・・・」

よいこのみなさんは、もちろん、ぜったい、まねしないように・・・。
でも。
がんばれ!スケバルマン。
エースをねらえ!アルマ。
残された時間は後わずかなのだ!


では又。
  1. 2006/04/23(日) 14:55:02|
  2. 特撮
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スケバルQ <17> 「エロティック・ゾーン」

主水日記。


4/15(土)、夜。
ピンク映画大賞・受賞式は例年通り、新文芸座のオールナイト企画枠で執り行われた。
去年に比べて、客席に関係者・スタッフが多く、男性客比率がやや高くなった。女性客にも是非来て観てほしい企画なのだが・・・。
新人女優賞の4人も、例年の様に挨拶ではしゃぐ人は少なく、割とおとなしくて品行方正な感じで、賞状を受け取っていた。衣装姿は皆、それなりに華やいでいたが。

おそらくは・・・
今年は、林由美香さん追悼の色合いが濃かったので、皆、例年よりも遠慮がちなパフォーマンスになったのだろう。
会場の誰しもが、あの人がここに今年居ない寂しさを噛みしめていた。
レギュラー司会・松島氏&池島ゆたか監督のアシスタントとして代行に「関係者全会一致」で選ばれたのは、林さんにちょっと似ている小柄な女優だった。

長年の業界功労に対して林由美香さんへの<特別賞>授与式。
先に過去作品名場面集が特別上映された。
名作「誕生日」もちゃんと入っていたのはありがたい。
林さんの御母上が「作品は去年まで、どんななのか知らなくて」「正月だけ家でしゃべってってね・・・あ、今幸せなんだな、と思っていた」という談話をされ、司会の3人も、場内も、ただ、涙、涙。
PG編集長のH氏による締めの挨拶も、「これでやっと、由美香さんに、ありがとうって言えた・・・」。
あの時、皆、あの人が緞帳の上あたりでまだ、そっと見守っている様な、そんな気持ちを共有していた。間違いなく。

なお、レイトショー1作目は急遽、林さんの遺作、吉行由美監督「ミス・ピーチ」の上映が繰り上げで第一位作品より先に行なわれた。
観るのは既に3回目だが、やっぱり明るくコミカル、愉快な作品。
その直後に、この作品のメイキング映像が特別上映された。
なんだかまだその辺に普通に居て、冗談言ってそうな感じがしちゃうなあ・・・と感慨あり。

そんな中、前述の表彰式中、宮崎あおい出演の三億円事件映画「初恋」(後で予告篇がかかったが、あ、まだその手があったか、という発想。)に出演した、という某ピンク男性俳優が・・・
ブxーフ一丁にタスキがけで授賞式のステージに現れる一幕に、仰天させられた。
やるときゃやるぜ。役者魂やのう。
後で又、スーツ姿で現れたときは、微妙にほっとした。

又、トークゲストコーナーでは昔、池島組他で女子高生役が多かった、という女優経験者の方(ちょっと、小生もよくわからないのだが・・・)がゲストで登場。なつかしの現場同窓会気分も濃厚な雰囲気に。
往年のファンにはどうなんだろう?気になる。

休憩時間のロビーは例によって、有志による関連商品・資料販売(ミニコミ誌の店でも「PG」、売れてるそうですね)とベストワン作品、いまおかしんじ監督の「かえるのうた」(既述)女優コンビによるサイン会が催されていた。大盛況。
去年は「たまもの」の林さんと、ピンク現場ドラマ作品の吉行監督だったんだよなあ・・・。又、目頭がじわっと来てしまった。
あの林さんに代われる女優など居ないが、ニュースターの登場、ピンク女優陣の更なる奮起・活躍を期待したい。

特に・・・「かえるのうた」の向夏。
本人は何というか、もちゃっと、かつサバサバ?したような感じだが、役には見事にはまって演じきっている。
次には何をやらかすのか予測不能、長期ランナーの可能性を秘めている、と見た。

去年の製作本数、84本。
ピンク公開映画館自体の減少、CS・ビデオ・DVDへの視聴移行等が影響しているのだろう。
翌朝、上野オークラへも寄ったが、メインたる中高年層のお客さんが
十数人位。
作品は長野の映画館廻りする荒木太郎組旧作、昭和レトロ調の池島ゆたか組新作などがあって、悪くないのだが。観ないのは勿体無い。
あれを新文芸坐でも、特集で掛ければいいのに。

アップリック等でのイベントは相変わらず大変な好評なのだが、こちらでのお客さんは逆に女性層比率が高い。
90本を割ったのは寂しいが、ドラマ性、エンタメ等の要素で見れば質はいよいよ向上している、と小生は見ている。
ただ今年の上映作は、ベストワン作品賞の「かえるのうた」(シナリオ原題に沿った一般公開題名。ピンク枠題名は配給会社が決めている)も含めて全体的に、やや地味目でフラット、おとなしい印象を与えるものが多いのが気にかかった。

ベストテン第7位にまんたのりお氏怪演作、国沢実監督「欲情喪服妻 うずく」(原題「甘い毒」)が入っているのは、ちょこっとうれしい。
ここへ呼ばれたら「映画監督になる方法」の監督役みたいに、吼えたりして・・・?
(たまに吼える男優・監督が出ますから、ここの式では・・・の声)

作家性一辺倒でも、娯楽性寄りだけでも、成果としての映画作品は停滞する。かといって中途半端なのも、なおいけない。
もっと映画に自由度を!
世の中の理不尽にカツ入れるドラマ性を!
そしてもっとファンタジックな楽しさを!
と、一ピンク映画ファンとして檄を飛ばしておこう。

それと新文芸坐様、そろそろ昼間のピンク特集も復活させてください。
どう対策とっても眠いんですよ、オールナイトは・・・。
5本一挙上映中、3・4本目が特に、起きているのが困難で。

亀有名画座があった頃は、昼間丸2日(プログラム2週分)行けば年間ベストテン作品、全部観れたんだよなあ・・・。
ロフトプラスワンでの2年間は、トーク中心でありがたかったけど作品のVTR上映はベストワン1本だった。
それを考えると今5本観れるのは貴重、なのだが。
ピンク封切り映画館は基本的に今、新旧3本立て。
一本あたりを考えると高いか、安いか?
小生は結構、お得感ありなのだが。

建て直す以前の旧文芸坐でも、昼間に<近頃ピンクが面白い!>特集やってたし。
滝田洋二郎・黒沢清監督作品などを取り混ぜて、あれで80年代作品を一杯観れた。蛍雪次朗出演作が多かった。(探偵推理仕立ての<チxx電車>シーン入りコメディとか、ね・・・の声)
ああいう特集、ぼちぼちどうでっか?是非。



付記:オールナイトの上映作品名。



吉行由美監督・脚本、本田唯一共同脚本
「ミスピーチ 巨乳は桃の香り」(既述)
(脚本タイトル:プリティ・イン・ピーチ)
(製作:オーピー映画)
(ベストテン5位、技術賞、特別賞)


「援助交際物語 したがるオンナたち」(一般公開タイトル:[かえるのうた])(既述)
(脚本タイトル:ドアをあける)
(国映=新東宝)

同じ映画に、タイトルが3つも・・・。


竹洞哲也監督・小松公典脚本「欲情ヒッチハイク 求めた人妻」
(脚本タイトル:舞う指は誰と踊る)
(オーピー)
(ベストテン4位、監督賞、脚本賞、女優賞、男優賞)

のんびり旅する、ロードムービー調。
人妻が家出、ヒッチハイクで故郷の長野へと向かう。途中、若いペアと合流。民宿を営む昔の恋人と再会、手伝いながら滞在する・・・。
主役・夏目今日子のアンニュイな存在感勝ち。

後藤大輔監督・脚本「わいせつステージ 何度もつっこんで」
(脚本タイトル:言い出しかねて)
(国映=新東宝)
(ベストテン2位、女優賞)

ロッポニカ一般映画路線になる直前の、にっかつロマンポルノ末期に「ベッド・パートナー」で監督デビューした後藤大輔監督も、今やすっかりピンク常連に。
腹話術師が出ているのだけは、かすかに覚えているのだけど・・・。
何しろ真夜中で。観直さないと・・・。


池島ゆたか監督、五代暁子脚本「人妻を濡らす蛇 -SM至極編-」
(脚本タイトル:冬のワナ ~第二章 人妻編~)
(オーピー)
(ベストテン9位、女優賞、男優賞)
題名どおり・・・。
大物美術評論家が足腰立たなくなって旧家にひきこもり、昔遊戯でいたぶっていた女たちを呼んでは又、いたぶってる。ほんまにそれだけ。



表彰式の時間がかなり延びた為、すべての上映が終了したのは明け方、6時50分過ぎ・・・であった。

以上。
[スケバルQ <17> 「エロティック・ゾーン」]の続きを読む
  1. 2006/04/23(日) 10:17:55|
  2. 劇場用映画
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