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シネマ旅の途上にて

自主映画ウォッチャー、アWorkerのブログ。

ビーグル警部の復活

帰ってきた、主水日記。


11/26(土)19時前、池袋SCUM・シネマキャバレーへ向かう。

先日来の某所騒動?の影響を気にしつつ、おずおずと入場。
お客の入り、やや静かなり。密やかな集まり、の印象。
幸い、来場の皆さんに励まされ、いささかほっとする。

この夜、司会は鶴岡組出演・しーとん嬢とおなじみ村田青年。
今回はゲスト監督欠席が多く、質疑応答タイムが少ないのが残念だった。(2本目など、特に伺いたいのに・・・。)
作品3本の上映、さいとうりか監督8年ぶりの新作「寅蔵と会った日」他の予告編上映(白髪俳優、浅草の景色に合う存在感)あり。
なお、終了の後に関係者を代表して会場の受付嬢により村田氏に対し、<司会検定免許状>授与式なるものが行なわれた。
つまり、ようやく一人前と認められた、ということだろう。本人も照れている。あなめでたや。

簡単に作品紹介。


吉川信幸監督「Hello Horizon」(45分)

理工学系男子学生。
その彼女でマイペースかつ開放的な大阪弁の女子学生。
女子学生の「ねえ、地平線見に行かんか?」の一言から2人は、車でなんとなくドライブ小旅行に向かう。
途上にてバイクがエンコした風船を売り歩く放浪青年と合流、彼の紹介する仮の宿(ユーモラスな主人)を経由して3人旅。
だが、キリのいいところで引き上げようと男2人が言い出すと、彼女の態度がおかしくなる。彼女はある決意を秘めていたのだった。そして学生君は・・・。

全体にのどかでおだやかな青春ロードムービー。
ヒロインの明るさ、おちゃらけと奔放さが全体を引っ張る。
冒頭より新言語作りごっこがユーモラスで笑える。
特定分野に興味が深い理工系学生が頬ずりするシーンにもクスリ。
風船男性のエピソード、「幸福の黄色いハンカチ」の別パターンでちょっといい話。
雪と風船のシーンがソーダ水一杯、なさわやかさ。後味がいい。


前田達哉監督「棗-NATSUME-」(13分)

今回一番不可解な作品。

小屋に居ながらにして特殊な念力?を用い、他人の邪魔なものを<消す>作業を請け負い続けている少女。彼女の所へは種々雑多、てんでんばらばらな要望が依頼されてくる。
やがて、植物人間状態のある人物を消して・・・という哀しきテレパシー?要望までも届く。しかし彼女は少しばかり違う判断を下す。
ついに別のある人物が業を煮やして「早く頼んだあいつを消せ!」と詰め寄るが・・・。

「ウルトラQ」のごときめくるめく小迷宮異次元空間世界。怪奇な雰囲気が興味をそそる。
が、しかし、てんでんばらばらの<御要望>表現コーナーがなぜか、まるでTVのテレホンショッピング風にコミカルでベタ。
両者の画面ギャップがかなり大きく、戸惑いを覚えた。
最初の感じで全体を締めなかったのは、一体なぜだろう・・・?
監督にしてみればしてやったり、なのかもしれないが。


安部佳子監督「おしまいのほうほう」(50分)

吉本昌弘監督主催団体・<吉本会>メンバーズ、2002年制作。

ある夜、ひとりの女性が街中で交通事故に。
字幕によると死んだ、らしい。
だが、彼女はむくりと起き上がり、歩み始める。
「会いたい、あの人に・・・」。
朝、かつて同居していたその彼のアパートを訪れる彼女。
そこには彼の部屋に仮住まいする友人が居た。
勝手知ったる元自宅、2人で掃除やら料理やら始めているところへ、別れた元カレが帰ってきて・・・。

井上氏扮する料理好きの同居人が寅さんみたいに気を利かせたり、脱いだり?するほのぼの好演。こういう接し方のできる人って、男としてはちょっとうらやましい。
駅と電車のシーン、泣かせる・・・。
寒さつのる季節に心温まる、ええもん見せていただきました。  


3本を観た後、ここ数日間のストレスはすっかり晴れていた。
ラインアップが良かった。
映画の力は大したものなり。

以上。









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  1. 2005/12/05(月) 22:52:35|
  2. インディーズムービー
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