ハードボイルド、<ビーグル‘75>。
違いがわかる男の、ゴールドブレンド。
(それ、たしか過去スレで・・・?の声)
ビーグルGメン所属、警部補・北町蘭四郎の報告。
11月23日水曜祝日、ほぼ快晴。
京都府来訪中の竹藪、いや、ブッシュ大統領や月曜火曜のラスプ、いや、プーチン大統領の来日警備には関わりも無き私は、この日、非番であった。(一部の橋が検問で連日渋滞しており、私は少々クサッていた。)
ぶらりとJR田町駅より徒歩。慶応義塾大学(これが公式名)の学園祭、通称<三田祭>へと向かったのだった。
ここの祭は早稲田祭と並んでゲストトークの数が多く、思わぬ大物や国際派ゲストが来たりする。
映画関係も結構多い。
これまでにも石井総互監督が指圧の短篇(押せば命の泉湧く、の人が主演。光ファイバーみたいな線がいっぱい映る作品)を解説上映したり、原将人監督がドキュメンタリー風新作の御披露目上映に来場したり、俳優の小林捻侍氏が質疑応答で「キイハンター」悪役時代の話をされたりしている。メニューがなかなかに充実しているのだ。
最終日とあって大変なる賑わい。足の踏み場も無い。
正面玄関にて赤きハッピの学生係員より案内パンフを購入。200円。
道案内のマップとしてはまずまず、すぐれもの。これが無いと立体的かつ広い校舎内で道に迷い、保護される可能性なきにしもあらず。無論私ではない。
正面校舎のトンネル状通路を抜け、中庭へ入る。パンフに目を通す。本日の目標とすべき人物達の手掛かりを発見す。
構内で定番・占いコーナーの繁盛等を暫時眺める。時代が変わっても人々の悩みは尽きずしっかりと続いている、これぞ国際的にも人類の宿命、というものなりや。
何故か構内のあちこちにモ0ゾー入りのポスター。愛知万博の余波、今だに色濃くあり。
小池百合子環境大臣、中川農林水産大臣の生トーク(贅沢すぎる・・・早稲田祭の5人女性議員と筑紫哲也クラスだ)は時間がバッティング。断念。別な列に並ぶ。
西校舎、階段を上り528大教室。
ここに午後2時の予定時刻より待つこと十数分、目標の人物達はついに現れたのだった。
<堤幸彦X石田衣良>生トーク。
といえば勘のいい方はおわかりだろう。
通称IWGP、こと「池袋ウエストゲートパーク」の監督&原作者コンビである。
石田氏は初めてだが「金田一少年の事件簿」「ケイゾク」「トリック」の堤監督は以前にも来場している、という。
2人は若き時代に地下鉄等でセメント工事の労働をしていた、という共通点があった。セメントの出っ張りを取る年配の人が居て、など思い出話に花が咲く。
表現しにくいのだが、主催の同大学シネマ研究会女子学生(ニューヨークの高校出身)が2人に笑顔で軽くケロッと突っ込み、2人がいちいち丁寧に応じるのがかなり笑わせる。たとえば・・・
石「中学位から翻訳本一日3冊読んでてねー。朝昼晩で」
堤「英語の本は?」
石「読んでないですよ。日本語」
堤「(司会に)そういえば君、高校ニューヨークだったよね」
司会「はい、英語で」
石「あ、遠い人だなー・・・」
といった感じ。ユーモアに満ちた会話が弾む。この司会者、正解。
いまやヒットメーカーで芸術家ですよね、という司会の問いには2人ともとんでもない、と首を振る。
(石)「締め切り遅れると印刷所に迷惑かけるし・・・恥ずかしくてとても、芸術家だなんていえない」
(堤)「これ外れたら、次はテレビショッピングやればいいや、という位の心構えでやってるからTV続けられてる」「でも仕事の(制作条件的)段取りに慣れすぎて逆にオリジナルが出せなくなる人もいる」「推理ドラマの筋は<お約束>で。作品のどこかに世間一般の推理ドラマとは何かちょっと、(一味)違う画面を入れたくなる。そこを観てもらえてるんでしょうね」
と、意外に謙虚な回答。
2人とも推理ドラマの謎解き自体の爽快感、という感覚よりは<次の展開>、とか細部の表現、のほうにより関心がある様子。
会場内からの自主映画関係者らしき学生の質問で「どうしたら、作ったり見せたりする人のネットワークを得られるんでしょうか?」と問われると・・・
(堤)「いや、自主映画は個人的なものだから。好きに撮れる自由がある」「映像業界の名のある人の所に(面会して)持っていって、観てください、って頼むのもいい。案外応じてくれる人もいる」「テレビはながらで観て、あ、ちょっといいな、という。映画は暗闇の映画館まで行ってよし、観るぞっていうもの。大分違うからね」「デビュー作、と自分で(心から)云える映画を、まだ撮っていない」
(石)「よく自分の作品がヒットするにはどういう人脈へ持ち込んだらいいですか?って訊かれるけど、そういう人に限って書いたものがあまり面白くないんだ・・・」「作家でやるなら、10年棒に振る覚悟すればいい。私はそうだった」
(堤)「ドラマも映画もどれがヒットするか、なんて現場でもわからない。何十本も撮った中で数本。これが絶対、というのはないです」
(石)「俺が俺が、っていう小説書くよりも、まず一度、個性を消して、消して、それでもなお自分だけの何かが残る、っていう位の文章から書いてみたほうがいい」「あるいは観察式に書く。客観視が大切だから」「本が売れるかどうかは、出してみないと。誰にもわからない」
・・・と、実際的でわかりやすい。
いずれも結構シビアな世界。生活自体がハードボイルド。
原作バブルの昨今TV・映画界だが、と前置きした2人、再びタッグを組み今度は、完全オリジナルで下北沢周辺が舞台の話をやる意向。
外部より来た女子学生の「下北沢が道路開発計画で今、ライブハウスなどがその問題で揺れてるんですが・・・」という話には「え、そうなの?」と驚く堤監督。名古屋出身で上京組、若い頃に居たのでなじみがある、とのこと。
東京都東部地域育ちの石田氏は割とクールで「街は常にいろんな無駄なエネルギーが集まってて、日々刻々と変わってゆく所。その変貌をずっと、見守ってゆきたいです」と語る。
長く住んでいると、やはりそういうものなのだろうか・・・。ややもすれば感傷的なのは聞いているこちら側なのか。
講演は16時過ぎにつつがなく終了したのだった。
以上、報告終わり。
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- 2005/11/27(日) 13:08:04|
- トークイベント
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ここは某日刊タブロイドニュース社・編集部。
事件記者エリック・デリック・メリックの会話。
事件記者エリック「やれやれ、変な記者会見だったよね」
事件記者デリック「スレッド内新タイトル制作発表会見、だってよ」
事件記者メリック「例の、アWorker氏の?」
エリック「そう。今度は仕事人じゃなくて<ビーグル’75>、だってさ」
メリック「へえ。<Gメン‘75>の線かしら」
エリック「そんなとこじゃないの。ハードボイルド風キャラを数名出したいんだって。よりハードに厳しく映画・TVワールドを眺めて評してゆきたいからここに決意した、って言うんだよ」
メリック「それって、何なの?イメチェン?」
デリック「警視・警部・警部補キャラ出したいんだってさ。ずっと前から考えてたらしいよ。出演予定者キャラがずらり並んでて。でもさ・・・警部だけなんつ-か、その、いわゆる普通に言う人間、じゃなくて・・・」
メリック「え?人間じゃない?まさか・・・あの、ウルトラセブンとか?」
デリック「うーん、近い!近いがちょこっと違うな」
メリック「あ、まさか・・・」
エリック「まあ、じきわかるだろうけどさ」
しかし、彼はその後しばらく、忽然と姿を消したのだった・・・。
と、一時はなりそうなのだったのだが。状況は刻々と変わるのだった。(なんてアバウトな、の声)
なお、上記のタブロイド誌編集部は実在のものとは一切関係ございません!以上。
[ビーグル警部の会見]の続きを読む
- 2005/11/24(木) 21:01:20|
- 本文再開のおしらせ
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休むかも・・・とつい先日言っておきながら、あわてて追記です。
TAMAで松田彰監督「お散歩」がグランプリ、飯野歩監督「ガソリンゼロ」が特別賞を受賞した模様です。
おどろきました。
「お散歩」は撮影監督が飯野氏だから、実質コンビでダブル受賞、といっていいでしょう。
両監督、受賞おめでとうございます。
ほんとうのところ、松田作品に関しては小生、女性キャラ主導っぽくてつるん、と撮られた「お散歩」よりもぐにゃぐにゃ展開が残る「餓鬼の季節」や「夢の祭」方面が好みなのですが・・・。
支持されたのは普通に男女の心理がわかりやすくて移入しやすく、仕上がりも上出来だからかな?と。
支持されたTAMAの方々の<民意>、と受け止めさせていただきましょう。
飯野監督の「ガソリンゼロ」は主役男性とヒロインのそれぞれの悩みと行動、両者の対比と心理動向が、言葉少なながらくっきりと描き出されて文句無く痛快、かつユーモラスな作品です。
実は今年の出品作「エスカルゴ」と「恋鎖」、既に以前観ております。
「エスカルゴ」はたしかPFFで。過去スレで解説したかも。
孤立でなく孤高?を目指すもじゃもじゃ工場労働青年が主役のコメディ。工場のおっちゃんの頼みでひょんな事から品のいい老婦人と出会い、そして思いもせぬ!展開になる。
のんきな感じのテンポですが、かなり愉快な作品です。一見キザなハスラー男達との対比シーンも面白い。
「恋鎖」は八丁堀リトルシアターで封切り時に観ています。
ひとことでいえば、現代の不毛にぼやく者たちの青春映画です。
ナレーションが「新世紀になって・・・」云々を語っていながらも題材自体はそんなに目新しくはないのですが。構成がなかなか工夫されている。
最初に出て来た軟派な青年が主役、かと思いきや、2人のヒロイン出現、途中より代わって青年と同郷の友人弁護士が<都市生活者>らしい独白を始める。やがて軟派青年はいつの間にやら姿を見せなくなり、ヒロインの一人に主役が移る。
青年をストーカーする女A、その件で青年を訪問し強引にナンパされた女B、その女Bを助けた路上バイト労働男性コンビ、その又知り合いの医師・・・などなどが画面を徘徊。
ドラマ上の主役が次から次へと交代し、それぞれの人生観が語られてゆき、話がどんどん横滑りしてゆくのが興味深い。
ただ、おのおのの画面が絵的にはきっちりかっちりと上等に撮りあげられている(花と水面など)その分、場面と場面の間で流れがややせき止められ、山地に囲まれた小川に段差が作られていて鮎ならぬ人間達がさかのぼっている、といった印象。
つっかえつっかえ、なだらかではなくスムーズでもない、画面と展開の流れ方に一つの特徴を見る。
ヒロインの一人にバイト男Aが過去の女(似ている、らしい)を思い出して心が揺らぐシーン、そのヒロインと無礼なバイト人Bが大バトル?になるやりとりシーン(笑った)などが、ちよっとした見もの。
竹刀(しない)を振った幽霊?たちの対話が後半部をぴしっ、と引き締めている。この場面にもう少しインパクトがあれば・・・と。
映画全体があまり明るくなく、屋内シーンがやや狭苦しく感じるのが難点かも・・・。
結果的に、すっきり明るい2本が選ばれた、という感じですね。
とりあえずは以上。
- 2005/11/22(火) 01:42:34|
- インディーズムービー
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皆さん、いつも見ていてくださってありがとうございます。
でも、接続の件とは別にいろいろと思うに任せぬ事が発生しており、(警戒してきたのにまただ、やってもうた・・・とだけ申しておきます・・・)少しばかり疲れてしまいましたので、ちょっとしばらくの間、ブログ本文書き込みを休もうかと存じます。
書き込みのたびに突如<サーバーが見つかりません>が出て、2時間掛けた長文が2本、ふっとびました。
もうダメ・・・さすがにへばった。少し休もう、と。
では、まだつながってる間に、各方面へ最近の御礼を申し上げておきます。
<シネマドッグ>および<シネマ愚連隊>関係者・観客の皆様、昨夜はシネマドッグ25周年おめでとうございます。
上映の新作「どめくら」&「ピーナッツ」、大変おいしゅうございました。
吉本昌弘脚本&高橋亨監督、という師弟タッグコンビ作品、「どめくら」(座頭市、みたいですね)は<シネマ愚連隊>色からギャグを抜いて、東映B級リベンジ・アクションを渋くキメてます。
いつもの愚連隊メンバーズ客演が意外におとなしいな、と油断していたら、ある人物が・・・!
かよさんの新聞屋女房は珍しく激しい?新キャラ爆発。でもやっぱりコミカルですね。(今回司会時とのギャップ?に微笑)
中盤を哀愁の設定と演技とで着実に引っ張り駆け回る助演男優・斉藤浩一氏はなかなか良いです。つくづくこういう役が似合う・・・!
妹役がなかなか好演。何かと兄さんとのコンビギャップがあって。キャラがくっきりと浮き立つ。
呼び名以外は一見地味な印象の主役が、普段静かな分本気で怒るとコワい行動。悪人、さらしもん・・・非常にきびしー。あそこは愚連隊テイストですね。
ラストも凝ってますね。客席の人達がすごいね、とびっくりしてましたよ。お子様には・・・ちょっとコワいかも?
吉本昌弘監督・脚本「ピーナッツ」は反対にほのぽの、ゆったり世界。
予定の行動をこなそうとして<想定外事態>の連続にドタバタさせられるヒロインの話でユーモラスなライトコメディー。
終盤は「走れメロス!」と声援入れたくなりました。
わがまま女房役は一瞬、菅野美穂が演じてるみたいに見えた。面白いキャラです。
パン屋にはのけぞったなあ。
なぜか陽気なストーカー役は、たしかイムイムで観たような、さる方が・・・?
代表様も司会のお二人もお疲れ様でした。
打ち上げのビールと乾杯、歓談、おいしゅうございました。
早稲田祭の<ロケットブラザーズ>、<演劇映像専修映画祭2005>および<怪獣同盟>の皆さん、ありがとうございました。
若々しくてユーモラスな学生映画群、おいしゅうございました。
伝統も勿論大事ですが、慣例のみに縛られない自由度と感性を失わないで、がんばって研鑽を積んでいってください。
ラピュタ阿佐ヶ谷の係員の皆様、いつもユニークな特集上映ありがとうございます。
<ミステリー劇場>およびレイトショーの貴重な発掘フィルム作品群、ちょっと退色や音声切れが多かったんですが、結構サスペンスフルなドラマ群で、おいしゅうございました。
以前の時代劇特集も冷酷陰惨な「忍者狩り」だけは生理的に駄目でしたが(コワすぎるぞ、近衛十四郎!)、大川橋蔵が剣の道にこだわる「新吾二十番勝負 第二部」、史実無視のデタラメ放題、マカロニウエスタン+007スパイアクション調の若山富三郎主演「賞金稼ぎ」(TVシリーズもあります)などは、おいしゅうございました。
また春原監督特集、小沢昭一の出張保険外交員と長門裕之の<いかにも日活風>殺し屋と遺体?の由利徹が死人のドドンパ踊る喜劇「猫が変じて虎になる」やフラフープ大会の唄が軽快な「月は地球を廻ってる」が特に笑えて、おいしゅうございました。
前回のシネマボカンの皆様、ごうわく様コレクション特集その他、実にもうばかばかしくってノウテンキで面白く、リアルニ0テ0ドー工作、3分クッキングみたいで手際よく、必殺の飾り職人の秀を見てるみたいで、おいしゅうございました。
「ウルトラファイト」みたいな解説付きの「モーレツ怪獣大決戦」前・後篇、おもちゃ遊びの楽しさと太陽をバックのカメラアングルがあって、おいしゅうございました。
藤原章監督の「寿し刑事(デカ)」、2度目ですがひねった「太陽にほえろ!」パロとファンキーに?イカレたテイスト、とてもおいしゅうございました。いつか全長版を観たいです。
諸事情によりTAMA Forum方面は近年欠席致しておりますが、高レベルかつ粒ぞろいの作品群と聞き所いっぱいのゲストトークは、行ってみて決して損はございませんですよ。一般の方にもとっつきやすく味わえ、楽しめるイベントが目白押しです。お時間取れる方は是非どうぞ。
どこかで又小生を見かけられました際には、何分よろしく御願い申し上げます。
ではいずれ又。
シネマ旅の途上にて。
[シネマ人・旅に出る(慕情船出篇)]の続きを読む
- 2005/11/20(日) 13:39:25|
- 映画(全般)
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主水日記。
「TAKESHI’S」を観た。
「わかりにくい」「ラストが理解できない」等、酷評が多いと聞くのでどれどれ?と昨年の「デビルマン」同様、即拝見す。
結論。なんだ、そんなにむずかしい内容じゃないジャン。
わかりやすすぎて拍子抜けしたくらいだ。
みんなおもしろがれないのか?これを。
評価混乱の原因は、おそらくは観客を挑発すべく、意地悪っぽく仕掛けられた二重構造のせい。
原因その1。
主役を含めた俳優・女優の大半が2役かそれ以上の人物を演じ、劇中に頻繁に出入りしているため。途中消えても又ひょっこり現れたりする。
当然の成り行きとして観るほうは・・・
「あれ、この人さっきのシーンで出てたよね?でも今のシーンと設定つながらないな・・・」
「同じ人?違う人?」
「えーい、誰が誰やらわからねえ!」
・・・となる。
そこの迷宮構造こそが刺激的でおもしろいんだけど、普通に映画の筋を追う人達はそうは思わないんだよなあ・・・。
岸本加代子とのコント部分(コンビニ)とかはウケるべき所でウケてたけどね。「みーんなやってるか!」のぬるいコントよりはちゃんと笑わせてる。
夜間タクシーのグロいドライブ・シーンは・・・ギャグなのかな・・・?あれだけ乗れんかった。
原因その2。
要するに編集と展開の構造がたけし版「マトリックス」、あるいは押井守監督作品等の延長上。時系列多少無視のつなぎでもOKになるわけ。
夢か現(うつつ)か幻か、夢また夢で、ぐーるぐる。
何しろ<夢>なんだから、あのラストもまあアリ、でしょ。
こういう映画を自主・プロ含めて何十本観てきたことか?今やそれ程なじみの無い構成じゃないはず。平行世界設定もTVのSFものでいっぱい出てるし。あ、でも小生は慣れてるからそう感じるのかな・・・。
難点といえば唄やタップのシーンがちょっと長めなことだろうか。
舞台芸人出身でコメディアンだからこだわりが深いのは当然なんだが、ヨーロッパの<キタノ・ブルー>系ファンはよく知らないのかもな・・・。
(「Dolls」の人形浄瑠璃も長かったよね、の声。回想。)
これ、たけしの<大作自主映画>ですよ。
贅沢三昧。良くも悪くも。
乗れる人はすごく乗れて、乗れない人は全然だめ、ってことにどうしてもなる。賛否真っ二つになるのがはっきりしすぎている。
来春のベストテン集計では正直苦しいだろうけど、小生は結構楽しめたよ。
でも迷宮モノ映画観るのは、今年はこれで打ち止めかも?と。
以上。
[シネマ人・唸る(血流循環篇)]の続きを読む
- 2005/11/16(水) 07:31:49|
- 劇場用映画
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「魔法戦隊マジレンジャー」、お約束のワンランク強化後に急展開あり。
ついに魔道騎士ウルザードの正体!が明らかに。
あ、やっぱりなー、と。
(磯辺勉。ずっと声だけ演じてました。東映のとある刑務所映画で主演あり・・・大河ドラマで四十七士もやってる人なんですよ。)
と、思ったらタコ悪神<ウーマ様>退治で差し違え、また涙の退場。中盤のヤマとなりました。泣かせるぜ、五人兄弟姉妹。
で、悪玉<インフェルシア>レギュラーが漫才悪女コンビ以外総入れ替え、冥府神軍団に。一段と強化。
(漫才コンビは一段とパシリ化・・・。)
しかも皆、出るなりはじめから巨大。ずるいぞ。
やたら<神罰を下す!><掟は守れ!>を連呼。
いや、あんたらこそそんな、大それた事してたら神罰下るって!乱射魔スナイパーまでいるし。
背後に母・マジマザーの姿がチラリ。復活はあるのか?
「仮面ライダー響鬼」もようやく、前半期の<鍛えてますから>&おやっさんスピリッツで原点に返り、トドロキもイブキも精神的に自立の道へ立ち直り、<鬼女>事件(復讐の鬼ったって、あれはひでえよなー・・・)でへばって家出してた助手アキラ嬢も帰ってきました。
音楽少年アスムは<自然のリズム共鳴>を感じ取って敵怪人のバリヤー破りをサポート、ピンチのヒビキも勝利。ようやく少年を「アスム」と名前で呼ぶに到る。いいぞいいぞ。
後は、あの、否定的発言しまくりの、弟子志願ファザコン青年だな・・・。
普段体育さぼってて鍛えて無いのにいきなり<変身>はできっこない。ムリ。
お前はまだ本名では呼ばん!なんてね。
早く「仮面ライダーTHE FIRST」観たいな・・・。
では又。
[シネマ人・叱る(心身鍛錬篇)]の続きを読む
- 2005/11/13(日) 10:27:56|
- 特撮
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さて、やっと書けます。
主水日記。
10/29(土)夜7時頃より、池ノ上シネマBARガリガリ。
シネマボカン恒例上映シリーズ・<アウトプッツ#7>。
早くも3年目に突入。継続は力なり。
お客は知己を中心に30名程。
ゲストやや少なめ、永井悟監督作品無しだが、雰囲気極めてアットホームなり。
途中休憩あり。
配布パンフの団長コメントを読んで、そういえば札幌のJABってミニシアターの話、建て直す前の旧文芸座で書店にあったミニコミ誌「BANZAIまがじん」愛読(多分、人生で初めて買ったミニコミ誌!)で知ったよなあ、と懐かしく思い起こす。
あれの掲載記事がきっかけで「あ、映画の感想ってここまで書いちゃってもいいんだ!」と良くも悪くも気づかされたし(巷にPCユーザーのあまり居ない頃だった)、続編の出来を<警戒>する自分が「エイリアン2」を観る決心をしたし、オール北海道制作の映画「へのじぐち」初日にも伺った。
(載っていた理想的邦画制作エピソード?小説がフィクションだったのは、当時気づいていささかショックだったけれど・・・。フェイク・ドキュメンタリーという分野を知らなかったのだ、若き日には。)
近年もふと気づいてみれば、<シネマ秘宝館>や<映像温泉芸者>といい、<デンキネコ>や<タクラビジョン>イベントといい、水戸ひねき監督作品といい・・・何かと札幌・北海道関係には縁が深い小生なのだった。
さて、中年男性の心地よきオアシス・<アウトプッツ>新作群、簡単に触れておこう。
「オープニング」(2分)BYアウトマン
某有名球団<4連敗記念>で、へこんで路上で酔っ払ってるファン?達の図を想定して繋げてる・・・。そりゃ、いくらなんでも、便乗しすぎでないかい?
吹き出しながらも、もしや場内にファンとアンチファンが?と思うとやや心配になってきた。
コタール&川西弘晃監督「VJ物語~あるひとつの青春~」(14分)
知る人ぞ知る映像遊人・VJコミックカット監督を主役にした寸劇。
「だから、あれはこれで、これはあれで・・・」と自己流のこだわり・引用・解釈入りの映像論を誰にでも語り込む、通人ゆえにありがちな癖。長いので聞いている相手はすぐ眠ってしまう。
自分も過去あちこちにて思い当たる節があるので、他人事ならずちょこっと気恥ずかしさを覚える。
(某所支配人氏をダウンさせかけた覚えが・・・と。)
アウトマン常連氏が「つーか、お前、アウトマンじゃないから」連発。定義上、積極的行動性を示す人はアウトマンじゃ、ないのね・・・?多分。
特別招待作品・赤目監督「不良天使」(7分)
濱田轟天氏がプリンを食べようとすると「だめ!」と止めに現れる天使(かよさん)、「食っちゃえ」とけしかける悪魔(黒豹氏)。そして・・・。
いかにも訪問セールス風な布教ライバル・コンビと濱田氏の<自己都合>ありありなやりとりに微笑す。
両側から<人の道>を問われれば・・・そりゃ、悩むか、胡散臭さに「出てけ!」って言うかだろう。鶴岡みゆき監督「VISITORS」の一遍にも入れられそうな設定。
ラストの主人公、とりあえずは度胸ついて成長した、って云えるのかなあ?
藤野知明監督「ネコとピアノ」(17分)
スタンダードな帰郷報告、ろくろで陶磁器を作る地元の知人中年男性を取材した温和な文化ドキュメンタリー、として観ていたらば途中より中年女性が登場。にわかに展開が横滑りしていく。
民話調の<ピアニストおばさん>伝説が絵入り、監督の同一ナレーションでおだやかに語られ始める。
「日本昔ばなし」みたいで気分ゆったり、リラックス。ドキュメンタリーにはこういう虚実すら越えうる語り口もごく自然にするりと挿入できるのが面白い。全体にほんわかした感じが心地良い。
黒豹監督「キルビル9 サブウェイパニック エスパー京子」(1分)
地下鉄ゲリラロケ、素早いキャメラワークでヒロイン接写、短いカットと音声で緊迫感を煽り、一気に駆け抜ける。気が付いたらドラマも何も無く勢いだけで終了してる!
正にリズムと運動性のみ抽出の立派な<映画>。お見事。
テーマ主義だけがシネマじゃないぜ。
黒豹監督「キルビル10 地獄のピカチュー2」(9分)
登場人物の極道コンビも衣装も、危険物質乱用でイカレテル・・・?としか云いようが無い役。
ネット利用の裏商売案も、それやったら即逮捕、のもんばかり。
夢オチのゲーム脳、みたいな変な小迷宮に微苦笑。限りなく高岡氏作品に近似値。
川西弘晃監督「ハーヴェスト」(30分)
人探しのカー・ドライブ・ロードムービー。走行車中で芝居。
「パリ、テキサス」や「ケルベロス 地獄の番犬」みたいで・・・
かなり、長い。
インターバルにもう少し何か、無いと・・・。「19」観る事をすすめます。
特別招待作品・ミナミユー監督「白と黒」(2分30秒)
昭和90年(「ネガドン」の世界かよ!の声)。
<蒲田の若き白竜>マツは池袋へ。
<ブクロの黒い虎>ヒロ(演・アウトマン恩田。出るだけで雰囲気完成す)のシマへ単身勢いよく乗り込む。
一対一の双方体を張った一大タイマン勝負、それは・・・
オxx。
えっ!?それ、ルール以前じゃん。先に角取った方が有利なんだよな。
しかも負けた奴ボコボコ扱いだし。そこまでするか、鉄の掟。
ラスト台詞に実感(?)こもり、大笑い。
まえかわひろあきら&にしきかずひこ監督「世界の中心で今会いに行きます」(数?分)
もろに便乗企画。小ネタ。
世間でおなじみの涙腺刺激映画(2品)を男性数名で観て「僕達も撮ろう」「じゃ、僕xxxx(ヒロイン)」・・・
そりゃ無理だって・・・。
新津東ニ監督「喋る人」(7分)
女優・河野亜紀一人のみ出演。
大学研究室と自室で殆どの時間を過ごす、自分を<ぼく>と呼ぶ白衣の研究員。
電話の時を除くと対話、というか独白の相手は自室の鉢植えのみ。
特殊装置を用いて自然の神秘を研究し続けるうち、ある発見をしていた・・・。
いわゆるショート・ショート。昔なら「ラジオSFコーナー」あたりでやりそう。小粋な味わい。おそらく彼(彼女?)が望んだ世界がそこにある。晴れやかな余韻。
EMIPON.COM制作「世界名作劇場 ちびくろサンボ 完全版」
え、こないだのアレに完全版があるの?江口X史&中川いXみ調?の前回の話でもう世界閉じてるのでは、といぶかっていたらば・・・
例の<虎>に弟分達が。
またもガXXロ少女にからんで寒さ除け略奪、どつかれてる。輪をかけて身勝手で間抜けだった・・・。だから、寒けりゃ毛皮生やせって!
あしたのジョーみたいな気障キャラ、笑える。
ラスト、恩田浩監督「ふたたびの日」(15分)。
ミナミユー主演。
殴り倒されたショックで過去の記憶を無くした長髪青年(ミナミ)、倒れているところを通りががった男・白井に助けられる。
白井はDV主流の昨今珍しくなった8ミリフィルムとカメラで映画を撮っていた。「いつまでやるんだ?」と友達に呆れられながらも撮り続けている。
自然な成り行きで、青年を主人公にした映画を作る話が始まるのだった。
失った過去にももう未練が無い青年、「これが僕の、ふたたびの日なんだ」と納得するのだが・・・。
ミニ「世にも奇妙な物語」風。ミナミ氏が自作イメージとはギャップ?ある真面目な役でちょっと、格好良い。
過去より今、前を向いて自分なりの道を模索するのだ、という<ミニシネマ道>探求の意思表示と見た。さてその行く手やいかに?
次回は是非、永井氏復帰を望むものなり。
以上。
- 2005/11/09(水) 21:42:30|
- インディーズムービー
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テレビ東京系「グランセイザー」「ジャスティライザー」に続く実写ヒーロー&ロボシリーズ第三弾・・・
「セイザーX(エックス)」。
エンディングがいきなり、わかりやすいお子様寄りになりましたねー。
ヒロインも「ガンダムSEED」みたいな衣装で踊ってます。
最近のヒーロー番組の中では「ウルトラマンマックス」と並んで、陽気なトータルイメージです。要するにレギュラーがあまりくよくよ悩まない、毎回ひきずらないんですね。
(「仮面ライダー響鬼」も最初はそうだったんですが・・・後半期になり随分ハードに変わってきました。何というか「ウルトラマンレオ」や「ネクサス」みたいですね。)
毎回しつけコーナー付きで本編中にも「手を挙げて横断歩道を渡りましょう!」言うシーンがあったり、未来から来たメンバーが現代のことわざ辞典読んでたり。
こういうしつけをちゃんと教えるヒーロー番組、今少ないから、快挙かも?
正月の映画化も待ってるぜ!と期待しておきましょう。
では又。
[シネマ人・挙げる(横断歩道篇)]の続きを読む
- 2005/11/09(水) 08:05:31|
- 特撮
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前回既述の状況により、今朝もちょっとだけ書き込みます。
早く<アウトプッツ>の続きや土日に早稲田祭に行った話を書きたいのに・・・
他にもいろいろ観た作品があるのに・・・
ちゃんと長文を書く時間が取れない!
脳内メモがまとまらない!
一回3時間は無いとまとめるのが無理です。
無念無念無念・・・
しっかり寝てしっかり働きたい人間には、2時間以上の早起きは結構つらいんですよ。
夕方と夜の書き込み時間、シェーン・カムバック!
だれか「どこでもドア」を小生にくれ!
(「マックス」にもまんまのドアが出てたぞ!)
以上、今現在のムンクの叫びでした。
- 2005/11/09(水) 07:36:26|
- 日記
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えー、とりあえず回線は直りました。
どうやら中継地点が元々遠いのと、近所の新興住宅地が人口急増で回線利用が込み合ってきたのが不具合の主因だったようです。
つまり専用PC自体をもう一台増やしても料金がかかるだけでアクセス状況は同じ、というわけなのです。ぶつぶつ。
今ADSLなんですが、光ファイバーに替えたほうがいいのかな・・・と。家人とマジで検討中でございます。まず工事予算が無いとね。
さて11月に入り、自宅共用PCで家人が年末に向け年賀状住所録の一気入力を始めました。
その間、小生は仕事帰りの夕方から夜にかけてのブログ本文書き込み時間を大幅に制限されてしまい、やきもき致しております。
これが印刷も含めて暮れ近くまで続くのかと思うと・・・。
仕方ないので当分早朝や出かける前に少しずつ書きます。
勿論夕方や夜に書ける日は書きます。
そういうわけで又、時折本文に間が開くかと思われますがよろしくです。
あと、コメントのみ追加・成長しているコーナー(マックス特撮関連とか)もございますので、どうぞコメント見出しよりちょっとのぞいてみてくださいませ。
その後ろへコメントをお入れになられても結構でございます。
(時代劇でいえば堺の港、長崎出島でございます。ちょっとそんな気持ちで書いてます)
では又。
- 2005/11/08(火) 07:48:35|
- 本文再開のおしらせ
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ちょっと出掛けるので、短めに記しておきます。
京橋のフィルムセンター(映画美学校から目と鼻の先です)、11/18(金)の昼間が空いてる方はすごくラッキー。
喜劇映画の旗手といわれた斉藤寅二郎監督の特集、佐々木啓祐監督の作品を再編集、追加撮影した1935年松竹作品「爆弾花嫁」、ものすごいケッサク!ドタバタコメディーですよ。がめつい尺八師匠の谷麗光、むちゃくちゃなハッスルぶりです。
これ、以前渋谷の東京国際映画祭でも上映されたんです。ロシアで見つかった発掘短篇。もう一回位、休日にやってくれればなあ・・・。
同時上映の41年東宝「子宝夫婦」はちょっと、しめっぽいホームドラマ調です。
父母と15人兄弟姉妹。唄や<少年航空兵>等、戦時下式の「サザエさん」、ですね。(なんと、子役の中に中村メイコ!)
この4年後終戦、同じ監督が「大東京五人男」で焼け野原の東京復興をめぐる唄入りエンタメを撮る事になろうとは・・・。
芋の配給所、闇物資、国民酒場の怪しげなアルコール。お役所仕事批判は今昔共通?
古川ロッパがドラム缶の風呂で歌い、吉本漫才のエンタツ・アチャコがチャップリン風の屋台崩し。
何も無くなっていたが皆、明日への希望を目指していたんだなあ・・・。
では又。
- 2005/11/03(木) 13:01:09|
- 劇場用映画
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皆様の日頃よりのご愛読、誠にありがとうございます。
さて、明日11/4(金)より時刻・時間帯は未確定ですが、有志により自宅回線のオール点検を行なう場合がございます。(おかげさまで接続状況は大分、改善してきております。)
その間ブログ本文の書き込み更新が一時中断する場合がありますので、あらかじめお知らせ申し上げます。
なお、この<おしらせ>見出しとカテゴリは事前連絡が必要な時にのみ使用させていただきます。
今後とも何卒よろしく御願い申し上げます。
- 2005/11/03(木) 12:11:59|
- 休載のおしらせ
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