主水日記。
今年も後半月を切って、いつしか世はクリスマス。
しかし小生は、ひたすら暮れの公私諸事片付けに追われ、祝うどころではない有様。
映画も今週は、ぜんぜん・・・。
おかげで体のこわばりが、とれない。
(マッサージ行け!の声)
年賀状、追い込みの第2便、やむを得ず、数を減らすことにした。
4月からの市町村合併で、地名や郵便番号があちこち、変わってしまったし。
何割くらい、元の住所でちゃんと届くのか、心配だ・・・。
もう、追加の予定は入れない。
決めてある2箇所くらいで、年度内は、終了。
ごちそうは、栗ですまして、クリスマス・・・。多分。
(こればっか・・・の声)
だが、実は・・・。
12/18(月)夜、クリスマスの祝い事には既に一つ、行っている。
新宿ロフトプラスワン、切通理作氏・著作関連イベント、である。
「怪獣使いと少年」の著者が、なぜに今、サンタのパーティーを?
といぶかり、キリミヤ・ラジオであらましを聴いた後でもなお、どこかピンとこなかったのだが。
入ってみたら、案外、いや相当に楽しい眺めであった。
70年代のヒッピーが飛び出たような姿の、突っ込み上手な謎のお姉さんが、司会進行。
詩人女性やサンタ服の女の子が、実話らしき詩を朗読したり、
(写真投影付き。恋心のあまりサンタ服になる人って、いるのね。)
壇上で参加女性オリジナル・デザインのサンタ服ファッションショーをやったり、
(赤色主体、各人みんな違うのだ)
切通流<叫ぶ詩人>(!)台詞あり、
オール・サンタ・ガールズ壇上スペシャル・トークあり、
(近所のキャバ嬢まで、ちゃっかりPRに来た・・・)
男性に厳しく、女性に優しい?真っ赤なSM女王様の登場あり、
(ピンク・シネマの脚本を書いてきた名人らしいサービス、というべきか)
舞台女優・三坂知恵子嬢の<ロウソクの舞い>あり、
(新宿が一瞬で下北沢と化した。来年は「花と蛇」舞台化をやるそう)
きっつい離婚経験を経た人(本を書いてるそう)との赤裸々トークまで飛び出した。
(弁護士より先にまず友人に相談!を強調・・・。少々引いていた客も。)
巨石大仏巡りの本(キリミヤラジオでも触れていた。東京湾観音は見たことあるので、よくわかる)を出した人のトークでは、
PCスライド写真による、ベトナムの盆栽(人形飾りが乗ってる)や仙人?グッズ等(プレミアよりも安くて一杯あるものを集める人、だそう)の紹介あり。
ラストには、壇上と客席一同で大合唱(某<まんがまつり>の歌ではない!)あり、
・・・と、夜11時まで、盛りだくさんなイベントであった。
これぞ、クリスマス・プレゼント。
しかし、なんとまあ、守備範囲の大変広い方であることか。
これだけサブカルチャー系の人々が集うというのも、ある意味、その人柄ゆえであろう。
切通理作氏、彼こそは21世紀の、ちょっとシャイな平賀源内、なり。
今回のイベント、あいかわこうた監督が少し関わる、と伺っていたのもあって来てみたのだが。
いやはや、少しどころじゃない!
助手的スタンスで、大車輪の活躍であった。
冒頭ライダーカブト姿?で「天の道を行く者!」ポーズを決めたり
(わかんない客も多かったようだが、小生はウケた)、
詩の朗読に挑戦したり、
(しかも、不倫目撃者の書いたらしき、なまめかしい詩・・・題材は違和感あるも、独特の読み声に味があって、好評もあり)
壇上にケーキを持ってきたり、
SM姉ちゃん?にしばかれたり(お師匠もお約束で・・・の声)。
かなり目立つ活躍。よくぞ。
DVDも出してて、まずは、よかった。
ところでサンタさん、(お願いする歳でもないんですが)
小生に是非、世情や生活に怒らないで暮らせる、平穏なる心を、ください・・・。
無理か。
で、「ウルトラマンA」の竜隊長を見習って、
ちょっと、深呼吸する。
以上。
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- 2006/12/22(金) 21:33:40|
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主水日記。
先週、舵芽衣子様ライブが高円寺に来る、というので訪問した。
氏と縁ある漫画家、故・山田花子女史の命日記念、追悼ライブ。
この時期は台風1号が梅雨を前倒しにしていたため、
夜からどしゃ降りの雷雨に。
会場へ着くまでにびしょぬれになってしまった。
この一帯、豪雨の中に煌々と輝く、夜道にはむやみに明るい照明。
まるで「キングコング」のブロードウェイの様に見えた。
場内20数人、20代女性が多い。後続のゲストにイケメン青年シンガーが居るせいもある模様。
黒いドレスの、知的で物静かな印象の女性がマイクに向かい叙情詩を読み、やはり黒い帽子に黒いマントの芽衣子様を「私もうらやむ美人です!」と紹介。
で、例のごとく芽衣子氏のさそりソング、ヨxトマケの唄、ドリフの<おいっす!>コール等が始まり、いかxやx介氏も同時にお弔い。
例のツイスト劇映画「魂のアソコ」挿入歌に<ベxサxイユのばら>に、とたちまちいつもの、お客さん達に迫る乗りへ突入。反応かなり良好。
生前、自己ペースでファミリー芝居?もやったという山田花子さんのエピソードも披露された。本人も、草葉の陰で微笑んでおられるのではないか?
奇妙なことだが、皆で笑って故人を偲ぶ、たまにはこんな愉しきお弔いがあってもいいのでは、と。
外の豪雨も雷鳴も、憂き世のせちがらさもほんの一時、忘れた夜だった。
以上。
- 2006/05/30(火) 23:00:42|
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ハードボイルド、<ビーグル‘75>。
違いがわかる男の、ゴールドブレンド。
(それ、たしか過去スレで・・・?の声)
ビーグルGメン所属、警部補・北町蘭四郎の報告。
11月23日水曜祝日、ほぼ快晴。
京都府来訪中の竹藪、いや、ブッシュ大統領や月曜火曜のラスプ、いや、プーチン大統領の来日警備には関わりも無き私は、この日、非番であった。(一部の橋が検問で連日渋滞しており、私は少々クサッていた。)
ぶらりとJR田町駅より徒歩。慶応義塾大学(これが公式名)の学園祭、通称<三田祭>へと向かったのだった。
ここの祭は早稲田祭と並んでゲストトークの数が多く、思わぬ大物や国際派ゲストが来たりする。
映画関係も結構多い。
これまでにも石井総互監督が指圧の短篇(押せば命の泉湧く、の人が主演。光ファイバーみたいな線がいっぱい映る作品)を解説上映したり、原将人監督がドキュメンタリー風新作の御披露目上映に来場したり、俳優の小林捻侍氏が質疑応答で「キイハンター」悪役時代の話をされたりしている。メニューがなかなかに充実しているのだ。
最終日とあって大変なる賑わい。足の踏み場も無い。
正面玄関にて赤きハッピの学生係員より案内パンフを購入。200円。
道案内のマップとしてはまずまず、すぐれもの。これが無いと立体的かつ広い校舎内で道に迷い、保護される可能性なきにしもあらず。無論私ではない。
正面校舎のトンネル状通路を抜け、中庭へ入る。パンフに目を通す。本日の目標とすべき人物達の手掛かりを発見す。
構内で定番・占いコーナーの繁盛等を暫時眺める。時代が変わっても人々の悩みは尽きずしっかりと続いている、これぞ国際的にも人類の宿命、というものなりや。
何故か構内のあちこちにモ0ゾー入りのポスター。愛知万博の余波、今だに色濃くあり。
小池百合子環境大臣、中川農林水産大臣の生トーク(贅沢すぎる・・・早稲田祭の5人女性議員と筑紫哲也クラスだ)は時間がバッティング。断念。別な列に並ぶ。
西校舎、階段を上り528大教室。
ここに午後2時の予定時刻より待つこと十数分、目標の人物達はついに現れたのだった。
<堤幸彦X石田衣良>生トーク。
といえば勘のいい方はおわかりだろう。
通称IWGP、こと「池袋ウエストゲートパーク」の監督&原作者コンビである。
石田氏は初めてだが「金田一少年の事件簿」「ケイゾク」「トリック」の堤監督は以前にも来場している、という。
2人は若き時代に地下鉄等でセメント工事の労働をしていた、という共通点があった。セメントの出っ張りを取る年配の人が居て、など思い出話に花が咲く。
表現しにくいのだが、主催の同大学シネマ研究会女子学生(ニューヨークの高校出身)が2人に笑顔で軽くケロッと突っ込み、2人がいちいち丁寧に応じるのがかなり笑わせる。たとえば・・・
石「中学位から翻訳本一日3冊読んでてねー。朝昼晩で」
堤「英語の本は?」
石「読んでないですよ。日本語」
堤「(司会に)そういえば君、高校ニューヨークだったよね」
司会「はい、英語で」
石「あ、遠い人だなー・・・」
といった感じ。ユーモアに満ちた会話が弾む。この司会者、正解。
いまやヒットメーカーで芸術家ですよね、という司会の問いには2人ともとんでもない、と首を振る。
(石)「締め切り遅れると印刷所に迷惑かけるし・・・恥ずかしくてとても、芸術家だなんていえない」
(堤)「これ外れたら、次はテレビショッピングやればいいや、という位の心構えでやってるからTV続けられてる」「でも仕事の(制作条件的)段取りに慣れすぎて逆にオリジナルが出せなくなる人もいる」「推理ドラマの筋は<お約束>で。作品のどこかに世間一般の推理ドラマとは何かちょっと、(一味)違う画面を入れたくなる。そこを観てもらえてるんでしょうね」
と、意外に謙虚な回答。
2人とも推理ドラマの謎解き自体の爽快感、という感覚よりは<次の展開>、とか細部の表現、のほうにより関心がある様子。
会場内からの自主映画関係者らしき学生の質問で「どうしたら、作ったり見せたりする人のネットワークを得られるんでしょうか?」と問われると・・・
(堤)「いや、自主映画は個人的なものだから。好きに撮れる自由がある」「映像業界の名のある人の所に(面会して)持っていって、観てください、って頼むのもいい。案外応じてくれる人もいる」「テレビはながらで観て、あ、ちょっといいな、という。映画は暗闇の映画館まで行ってよし、観るぞっていうもの。大分違うからね」「デビュー作、と自分で(心から)云える映画を、まだ撮っていない」
(石)「よく自分の作品がヒットするにはどういう人脈へ持ち込んだらいいですか?って訊かれるけど、そういう人に限って書いたものがあまり面白くないんだ・・・」「作家でやるなら、10年棒に振る覚悟すればいい。私はそうだった」
(堤)「ドラマも映画もどれがヒットするか、なんて現場でもわからない。何十本も撮った中で数本。これが絶対、というのはないです」
(石)「俺が俺が、っていう小説書くよりも、まず一度、個性を消して、消して、それでもなお自分だけの何かが残る、っていう位の文章から書いてみたほうがいい」「あるいは観察式に書く。客観視が大切だから」「本が売れるかどうかは、出してみないと。誰にもわからない」
・・・と、実際的でわかりやすい。
いずれも結構シビアな世界。生活自体がハードボイルド。
原作バブルの昨今TV・映画界だが、と前置きした2人、再びタッグを組み今度は、完全オリジナルで下北沢周辺が舞台の話をやる意向。
外部より来た女子学生の「下北沢が道路開発計画で今、ライブハウスなどがその問題で揺れてるんですが・・・」という話には「え、そうなの?」と驚く堤監督。名古屋出身で上京組、若い頃に居たのでなじみがある、とのこと。
東京都東部地域育ちの石田氏は割とクールで「街は常にいろんな無駄なエネルギーが集まってて、日々刻々と変わってゆく所。その変貌をずっと、見守ってゆきたいです」と語る。
長く住んでいると、やはりそういうものなのだろうか・・・。ややもすれば感傷的なのは聞いているこちら側なのか。
講演は16時過ぎにつつがなく終了したのだった。
以上、報告終わり。
- 2005/11/27(日) 13:08:04|
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